奥手稲山

いや~、よく寝た!
というか、ブログをほったらかしてました。

暖冬、雪不足に始まった2020シーズンですが、北海道ではそこそこに雪は降っていたし、何よりもアイスクライミングにとっては
氷の発達がここ数年でサイコーともいえる状態でした。

そんでもって待ちに待ったワクワク春スキーシーズンが近づいてきたぞと期待してたら、余計なのが先にやってきて日本中、大騒ぎだ。
いずこも自粛モードで外出は見つからないように出かけないとならないし、人前で咳でもしようものなら、一斉に視線の集中砲火をあびる危険な状況。

IMG_5100.jpg

先週になるが、テイネハイランドスキー場から奥手稲に行ってきた。
午前中はハイランドのコース外でパウダーを楽しみ、ランチも食堂で済ませてからリフトで山頂へ。
濃紺の空と眼下に見下ろす石狩湾に気持ちよくスタート。めざす「山の家」まではおおむね下りと平坦地のトラバースで2時間半も見とけば十分だろうと踏んでいたのだが…

気温高く重いラッセル、しかもお客さんの一人がシールトラブルでピンチの連続。
ようやく小屋に着いたのは、日没寸前。
この小屋には何度か来ているのだが、いつも管理人のH大WV部の部員がいてストーブに火を入れてくれていたのだが、今回は無人。
事前にH大に出向いて、宿泊代金の一人80円を払ってきたのに…

石炭ストーブに火をつけようとしたが焚付けがない。あるのはなぜか広告用紙のみで新聞紙すらない。
しかも石炭の質がかなり悪い。「これは石か?」と思うような白い石まで混じっている。
奮闘すること30分、ようやくストーブが燃え出した。
小屋には少し遅れて4人のパーティーも到着。

IMG_5124.JPG

4人パーティーと意気投合してストーブを囲んでの宴会もの盛り上がる。
「世界一周旅行中」のフランス人の若者もノマドツアーに参加。持参した「男山」をみんなに振舞っていた。
彼はシベリア鉄道で3週間かけてロシアを横断、ウラジオストックから日本にやって「わざわざ、ノマドのへんなツアー」に参加することになってしまったのだ。それでも日本の山屋たちのディープな夜は楽しかったようでしたが…

IMG_5107.jpg

昨夜はビーフシチューとパスタ、そして今日の朝食は味噌煮込みうどん。
たっぷり作ったのだが、フランス人が残さず食べてくれました。

さあ、今日もシールトラブルしながら登り返しだ。
なんとか滑走ポイントにたどりついて、いいのを1本。

「どうだった?」と尋ねると「足が痛かった」と。
28㎝の足の彼に僕の26.5㎝の靴を履かせたのだから無理もない。

このあと函館、仙台、蔵王を見てから韓国と中国へ向かうといっていたが
今頃、どこで何をしていることやら…。



奥手稲山

いや~、よく寝た!
というか、ブログをほったらかしてました。

暖冬、雪不足に始まった2020シーズンですが、北海道ではそこそこに雪は降っていたし、何よりもアイスクライミングにとっては
氷の発達がここ数年でサイコーともいえる状態でした。

そんでもって待ちに待ったワクワク春スキーシーズンが近づいてきたぞと期待してたら、余計なのが先にやってきて日本中、大騒ぎだ。
いずこも自粛モードで外出は見つからないように出かけないとならないし、人前で咳でもしようものなら、一斉に視線の集中砲火をあびる危険な状況。

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先週になるが、テイネハイランドスキー場から奥手稲に行ってきた。
午前中はハイランドのコース外でパウダーを楽しみ、ランチも食堂で済ませてからリフトで山頂へ。
濃紺の空と眼下に見下ろす石狩湾に気持ちよくスタート。めざす「山の家」まではおおむね下りと平坦地のトラバースで2時間半も見とけば十分だろうと踏んでいたのだが…

気温高く重いラッセル、しかもお客さんの一人がシールトラブルでピンチの連続。
ようやく小屋に着いたのは、日没寸前。
この小屋には何度か来ているのだが、いつも管理人のH大WV部の部員がいてストーブに火を入れてくれていたのだが、今回は無人。
事前にH大に出向いて、宿泊代金の一人80円を払ってきたのに…

石炭ストーブに火をつけようとしたが焚付けがない。あるのはなぜか広告用紙のみで新聞紙すらない。
しかも石炭の質がかなり悪い。「これは石か?」と思うような白い石まで混じっている。
奮闘すること30分、ようやくストーブが燃え出した。
小屋には少し遅れて4人のパーティーも到着。

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4人パーティーと意気投合してストーブを囲んでの宴会もの盛り上がる。
「世界一周旅行中」のフランス人の若者もノマドツアーに参加。持参した「男山」をみんなに振舞っていた。
彼はシベリア鉄道で3週間かけてロシアを横断、ウラジオストックから日本にやって「わざわざ、ノマドのへんなツアー」に参加することになってしまったのだ。それでも日本の山屋たちのディープな夜は楽しかったようでしたが…

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昨夜はビーフシチューとパスタ、そして今日の朝食は味噌煮込みうどん。
たっぷり作ったのだが、フランス人が残さず食べてくれました。

さあ、今日もシールトラブルしながら登り返しだ。
なんとか滑走ポイントにたどりついて、いいのを1本。

「どうだった?」と尋ねると「足が痛かった」と。
28㎝の足の彼に僕の26.5㎝の靴を履かせたのだから無理もない。

このあと函館、仙台、蔵王を見てから韓国と中国へ向かうといっていたが
今頃、どこで何をしていることやら…。



2019 モンブラン登頂

2年ぶり28回目のモンブランに行って来た。
例年8月に組んでいたモンブラン登頂ツアーであったが、ここ最近は温暖化の影響で氷河の状態が良くないのと
グランクーロワールの落石がいっそう危険度を増し、登山禁止になる事さえしばしばだったので、1か月早めて7/10に日本を出発した。

今年のヨーロッパは6月に熱波に襲われていてシャモニーで36℃、モンブラン山頂でも日中に11℃を記録したとの事だった。
そんな暑さもひと段落した頃に我々はジュネーブ空港に降り立った。

IMG_3727.jpg

シャモニー到着翌日はル・ツールスキー場のゴンドラとリフトを利用してバルムのコルへ。
満開の高山植物に迎えられ、ルンルンハイクを楽しんだ。
下山してシャモニーの街に戻ってきたら、国立登山スキー学校の横の広場で「フリークライミング ワールドカップ男女」が行われていたので、ちょい観戦。この日はスピードという競技が行われていた。日本代表も楢崎智亜をはじめ、数人が参加していた。競技はスピードとリードのコンバインドで3日間に渡って開催された。

IMG_3729.jpg

翌日はいよいよ氷河へ。
エギユ・ド・ミディのケーブルカーで標高3800mまで上がり、さらにイタリア側へ。
ここから4時間かけて、氷河を横断してミディに戻ってくるコースは高度順応のための良いトレーニングとなる。

IMG_3736.jpg

天を突くダン・デ・ジュアンの雄姿

IMG_3740.jpg

温暖化影響で至る所にクレバスが口を開けている。

予定通り4時間で歩けて、皆さんマル。

IMG_3751.jpg

毎週土曜日は朝市。
モンブラン用の行動食に乾燥フルーツなどを格安で購入した。

その後、展望台と軽ハイキングでこの日は終了。
IMG_3759.jpg

IMG_3761.jpg

野菜とサーモンのマンゴー添えランチ  21ユーロ。

そしていよいよ、モンブランへアタック。
フランス人とイタリア人のガイドも加わり、3パーティー2:3:3

初日は登山電車の終点からテート小屋まで、快晴の天気の中ルンルン夏道ハイキング。
ところが夜中に雪が降って、ルートは真っ白け。
アイゼンを装着して岩稜を登る事になってしまったが、我々はこのために
小樽赤岩でアイゼンクライミングのトレーニングを積んできているので難なくグーテ小屋まで登る事が出来た。

IMG_3777.jpg

IMG_3794.jpg

信じられないような場所に立つグーテ小屋。半分は空中です。

翌朝は暗い時間にスタート。
小屋からはガイドとザイルを結び、アイゼンを付けて広い氷河を登って行く。

IMG_3784.jpg

夜明けの頃、最後の急登を登りだだ広い頂上に立つ。
空は晴れ渡り、はるか向こうにマッターホルンやイタリアの山々が見えている。
感激も早々に4810mをあとにする。

IMG_3806.jpg

下山したシャモニーはまさに夏。
ビールもピザも美味い。

IMG_3808.jpg

最終日は半日ハイキングとショッピング。
二人乗りのパラグライダーに乗りに出かけた人もいました。

終わってみれば、全部晴れで全員登頂。
来年も7月中旬出発予定です。


2019 モンブラン登頂

2年ぶり28回目のモンブランに行って来た。
例年8月に組んでいたモンブラン登頂ツアーであったが、ここ最近は温暖化の影響で氷河の状態が良くないのと
グランクーロワールの落石がいっそう危険度を増し、登山禁止になる事さえしばしばだったので、1か月早めて7/10に日本を出発した。

今年のヨーロッパは6月に熱波に襲われていてシャモニーで36℃、モンブラン山頂でも日中に11℃を記録したとの事だった。
そんな暑さもひと段落した頃に我々はジュネーブ空港に降り立った。

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シャモニー到着翌日はル・ツールスキー場のゴンドラとリフトを利用してバルムのコルへ。
満開の高山植物に迎えられ、ルンルンハイクを楽しんだ。
下山してシャモニーの街に戻ってきたら、国立登山スキー学校の横の広場で「フリークライミング ワールドカップ男女」が行われていたので、ちょい観戦。この日はスピードという競技が行われていた。日本代表も楢崎智亜をはじめ、数人が参加していた。競技はスピードとリードのコンバインドで3日間に渡って開催された。

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翌日はいよいよ氷河へ。
エギユ・ド・ミディのケーブルカーで標高3800mまで上がり、さらにイタリア側へ。
ここから4時間かけて、氷河を横断してミディに戻ってくるコースは高度順応のための良いトレーニングとなる。

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天を突くダン・デ・ジュアンの雄姿

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温暖化影響で至る所にクレバスが口を開けている。

予定通り4時間で歩けて、皆さんマル。

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毎週土曜日は朝市。
モンブラン用の行動食に乾燥フルーツなどを格安で購入した。

その後、展望台と軽ハイキングでこの日は終了。
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野菜とサーモンのマンゴー添えランチ  21ユーロ。

そしていよいよ、モンブランへアタック。
フランス人とイタリア人のガイドも加わり、3パーティー2:3:3

初日は登山電車の終点からテート小屋まで、快晴の天気の中ルンルン夏道ハイキング。
ところが夜中に雪が降って、ルートは真っ白け。
アイゼンを装着して岩稜を登る事になってしまったが、我々はこのために
小樽赤岩でアイゼンクライミングのトレーニングを積んできているので難なくグーテ小屋まで登る事が出来た。

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信じられないような場所に立つグーテ小屋。半分は空中です。

翌朝は暗い時間にスタート。
小屋からはガイドとザイルを結び、アイゼンを付けて広い氷河を登って行く。

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夜明けの頃、最後の急登を登りだだ広い頂上に立つ。
空は晴れ渡り、はるか向こうにマッターホルンやイタリアの山々が見えている。
感激も早々に4810mをあとにする。

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下山したシャモニーはまさに夏。
ビールもピザも美味い。

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最終日は半日ハイキングとショッピング。
二人乗りのパラグライダーに乗りに出かけた人もいました。

終わってみれば、全部晴れで全員登頂。
来年も7月中旬出発予定です。


旭岳 裾合平

IMG_3681.jpg

日帰りで旭岳の裾合平フラワーハイキングに行って来ました。
天気予報は曇り予報でしたが、ロープウエイで姿見駅まで上がってみると
雲海の上に出ました。

IMG_3680.jpg

雨具を着ての行動を覚悟してきただけに かなり得した気分になりました。
裾合平へのコースは旭岳の山裾を捲く様にトラバースをしていくのだが、今年は雪渓が小さく快調に歩いて行く事が出来ました。

IMG_3679.jpg

キバナシャクナゲが満開。
エゾツガザクラやチングルマも。
大雪山の夏山シーズンがいよいよ始まりました。

IMG_3683.jpg

解けたばかりの雪渓のほとりには貴婦人も!

天気予報が曇りと言っていたからなのか、道中で出会ったハイカーは10人にも満たなかったな。

ロープウエイ山頂駅周辺には観光客が賑わってました。

旭岳 裾合平

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日帰りで旭岳の裾合平フラワーハイキングに行って来ました。
天気予報は曇り予報でしたが、ロープウエイで姿見駅まで上がってみると
雲海の上に出ました。

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雨具を着ての行動を覚悟してきただけに かなり得した気分になりました。
裾合平へのコースは旭岳の山裾を捲く様にトラバースをしていくのだが、今年は雪渓が小さく快調に歩いて行く事が出来ました。

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キバナシャクナゲが満開。
エゾツガザクラやチングルマも。
大雪山の夏山シーズンがいよいよ始まりました。

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解けたばかりの雪渓のほとりには貴婦人も!

天気予報が曇りと言っていたからなのか、道中で出会ったハイカーは10人にも満たなかったな。

ロープウエイ山頂駅周辺には観光客が賑わってました。

雨の赤岩

6月23 日 雨降りだが予定通りに小樽赤岩へ。
この時期の日曜日の赤岩ときたら駐車場から車が溢れんばかりとなるのだが、この雨でクライマーたちは二の足を踏んだようだ。先着の1台にも若者二人が乗っているのだが、様子を伺っているようで車から出て来る気配はない。

雨なんてお構いなしの我々はまずは四段テラスへ。
アプローチの道はドロドロだし、もちろん岩はびしょ濡れだ。

今日は東京から外人がわざわざ、この赤岩だけのためにやって来ているので、まあ易しいルートならいいだろうと大サービスも手伝って。本当なら部屋の片づけでもしてればよいのにと半分思う。

外岩はシングルピッチしか経験がないというので、ぜひとも赤岩のテーブルリッジに案内しようと思っていた。
もう一人もマルチは初めてというので、ますます張り切って取り付きへ。
こちらは4級4ピッチ。もちろん岩には水が染み込んでいるのだが、昨年ディープウォーターソロクライミングを経験しているので
5級くらいまでなら多少靴が濡れていてもなんとかなるだろうと…。

IMG_1019.JPG

ロープ着けずにしかも泳いでから取り付くというやつ。(去年の写真)

IMG_3651.jpg

11時近くになってようやく雨はやんだが、風が吹かないのでまだ壁は濡れたままだ。

つづけて不動岩稜Bフェースへ。
クライミングシューズがドロドロなので、出だしのスラブは気を抜けない。
濡れた岩ではチョークも充てにはならないし…。

IMG_1020.JPG

1ピッチ目の終了点あたりからようやく日差しが出てきた。
この時期の北海道らしいさわやかな風と蝦夷春セミの大合唱も始まった。
3ピッチめはハング気味のクラックだが、もう濡れてはいない。
5ピッチ登って終了。

さらにおまけで2本登って終了。

IMG_3665.jpg

天気もすっかり回復して暑いくらいだ。

駐車場に戻ってみると車が他2台。

雨の日曜日をいっこ儲けた気分になりました。

雨の赤岩

6月23 日 雨降りだが予定通りに小樽赤岩へ。
この時期の日曜日の赤岩ときたら駐車場から車が溢れんばかりとなるのだが、この雨でクライマーたちは二の足を踏んだようだ。先着の1台にも若者二人が乗っているのだが、様子を伺っているようで車から出て来る気配はない。

雨なんてお構いなしの我々はまずは四段テラスへ。
アプローチの道はドロドロだし、もちろん岩はびしょ濡れだ。

今日は東京から外人がわざわざ、この赤岩だけのためにやって来ているので、まあ易しいルートならいいだろうと大サービスも手伝って。本当なら部屋の片づけでもしてればよいのにと半分思う。

外岩はシングルピッチしか経験がないというので、ぜひとも赤岩のテーブルリッジに案内しようと思っていた。
もう一人もマルチは初めてというので、ますます張り切って取り付きへ。
こちらは4級4ピッチ。もちろん岩には水が染み込んでいるのだが、昨年ディープウォーターソロクライミングを経験しているので
5級くらいまでなら多少靴が濡れていてもなんとかなるだろうと…。

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ロープ着けずにしかも泳いでから取り付くというやつ。(去年の写真)

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11時近くになってようやく雨はやんだが、風が吹かないのでまだ壁は濡れたままだ。

つづけて不動岩稜Bフェースへ。
クライミングシューズがドロドロなので、出だしのスラブは気を抜けない。
濡れた岩ではチョークも充てにはならないし…。

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1ピッチ目の終了点あたりからようやく日差しが出てきた。
この時期の北海道らしいさわやかな風と蝦夷春セミの大合唱も始まった。
3ピッチめはハング気味のクラックだが、もう濡れてはいない。
5ピッチ登って終了。

さらにおまけで2本登って終了。

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天気もすっかり回復して暑いくらいだ。

駐車場に戻ってみると車が他2台。

雨の日曜日をいっこ儲けた気分になりました。

花の浮島 礼文島フラワーハイク4日間

6月10日から4日間、礼文島フラワーハイキングに行ってきました。
快晴の札幌をあとに留萌経由で日本海側を北上するとサロベツ原野の向こうに徐々に利尻岳がその大きな山体を現し出した。
エゾカンゾウやハマナスが咲き乱れ、旅の気分はいやがうえにも高まって来る。

IMG_2148.JPG

稚内発礼文島香深行のフェリーに乗って夕刻、島に到着。
常宿となった民宿「はまなす」の出迎えを受けて宿に到着。風呂から上がったタイミングで夕日に染まる利尻を見ながらの夕食となった。

IMG_3517.jpg

IMG_3518.jpg

「いや~、お客さん達は付いてるね~。利尻が見えるのは久しぶりだよ。」と。
たぶん毎日言ってるんだろうなぁ…。

翌日は礼文岳へ。
島の最高峰で標高490m!
内路の漁港が登山口なので、まさにSea to summit!
2時間で登頂して、1時間半で下山。1日に数本しかない路線バスに乗って香深の街に戻り食堂で昼食。
オススメは特産のウニ丼「4200円」とのことだったが、皆さん「生姜焼き定食」でした。

午後からは礼文のフラワーロードの王道「桃岩~知床」への縦走だ。

IMG_3541.jpg

バイケイソウやチシマフウロ、ネムロシオガマなどのオンパレードにお客さんたちは絶叫を上げ、なかなか前へ進まない。
終わりかけではあったがレブンコザクラやハクサンイチゲも見られたし…。
スマホで写真を撮りながら「いや~、フィルム足りなくなるわ。」とナイスなジョークで一同爆笑!
今日はけっこう歩きました。3万歩でした。
今日もビールがうまかった!

IMG_3555.jpg
 3日めは島の北部へ。
浜中のバス停の手前で降車して、道路脇に咲くホテイアツモリソウにご挨拶。

そのあと、たぶんもう終わっているだろうなぁと思いつつレブンアツモリソウ自生地へ。
監視員のおじさんが「ぎりぎり咲いてるよ」の言葉を励みに歩いて行くとありました。

IMG_3563.jpg

はじめて礼文島に訪れた30数年前は、盗掘被害などで本当に絶滅寸前で1株しか見られなかった。
また、フェリーターミナルでは島から出て行く人の荷物検査なんかもやっていた時期があったりしたのだが
環境省と町が積極的に保護推進をすすめ、防護柵や夜間監視カメラの設置、笹の侵入防止に努めてきたとの事で
いまや自生株は1千くらいに増えたというから驚きだ。
まあ、欲しがる人がいるから盗る人がいるという情けない話ではあるのだが。
現在はバイオによる増殖にも成功していて、万が一株数が減ったとしても同じ遺伝子の礼文アツモリで補えるという
近未来型の保護体制にもなっているんだとか。

レブンアツモリソウを堪能した我々はそのまま西海岸8時間コースへと歩を進めるのだが、下り坂の天気に心が折れて
引き返す事に。再び香深に戻るとウスユキソウを見るために「礼文林道」へ転身。

IMG_3573.jpg

まだ時期尚早は承知の上なのだが、ありました、見つけました、1.5部咲のウスユキソウ。
今日もみなさん絶叫であやうくフィルムが足りなくなる所でした。

宿に戻って、今日もビールで乾杯!
今回のチームは一人1本、しかも手酌がルール。
気を使わないけどお金もあまり使わないメンバーで楽しめました。

礼文島は利尻のおまけではなく、「礼文は礼文で!」と言う事で
来年のこ時期にまたやりますんで、予約受付中!

花の浮島 礼文島フラワーハイク4日間

6月10日から4日間、礼文島フラワーハイキングに行ってきました。
快晴の札幌をあとに留萌経由で日本海側を北上するとサロベツ原野の向こうに徐々に利尻岳がその大きな山体を現し出した。
エゾカンゾウやハマナスが咲き乱れ、旅の気分はいやがうえにも高まって来る。

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稚内発礼文島香深行のフェリーに乗って夕刻、島に到着。
常宿となった民宿「はまなす」の出迎えを受けて宿に到着。風呂から上がったタイミングで夕日に染まる利尻を見ながらの夕食となった。

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「いや~、お客さん達は付いてるね~。利尻が見えるのは久しぶりだよ。」と。
たぶん毎日言ってるんだろうなぁ…。

翌日は礼文岳へ。
島の最高峰で標高490m!
内路の漁港が登山口なので、まさにSea to summit!
2時間で登頂して、1時間半で下山。1日に数本しかない路線バスに乗って香深の街に戻り食堂で昼食。
オススメは特産のウニ丼「4200円」とのことだったが、皆さん「生姜焼き定食」でした。

午後からは礼文のフラワーロードの王道「桃岩~知床」への縦走だ。

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バイケイソウやチシマフウロ、ネムロシオガマなどのオンパレードにお客さんたちは絶叫を上げ、なかなか前へ進まない。
終わりかけではあったがレブンコザクラやハクサンイチゲも見られたし…。
スマホで写真を撮りながら「いや~、フィルム足りなくなるわ。」とナイスなジョークで一同爆笑!
今日はけっこう歩きました。3万歩でした。
今日もビールがうまかった!

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 3日めは島の北部へ。
浜中のバス停の手前で降車して、道路脇に咲くホテイアツモリソウにご挨拶。

そのあと、たぶんもう終わっているだろうなぁと思いつつレブンアツモリソウ自生地へ。
監視員のおじさんが「ぎりぎり咲いてるよ」の言葉を励みに歩いて行くとありました。

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はじめて礼文島に訪れた30数年前は、盗掘被害などで本当に絶滅寸前で1株しか見られなかった。
また、フェリーターミナルでは島から出て行く人の荷物検査なんかもやっていた時期があったりしたのだが
環境省と町が積極的に保護推進をすすめ、防護柵や夜間監視カメラの設置、笹の侵入防止に努めてきたとの事で
いまや自生株は1千くらいに増えたというから驚きだ。
まあ、欲しがる人がいるから盗る人がいるという情けない話ではあるのだが。
現在はバイオによる増殖にも成功していて、万が一株数が減ったとしても同じ遺伝子の礼文アツモリで補えるという
近未来型の保護体制にもなっているんだとか。

レブンアツモリソウを堪能した我々はそのまま西海岸8時間コースへと歩を進めるのだが、下り坂の天気に心が折れて
引き返す事に。再び香深に戻るとウスユキソウを見るために「礼文林道」へ転身。

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まだ時期尚早は承知の上なのだが、ありました、見つけました、1.5部咲のウスユキソウ。
今日もみなさん絶叫であやうくフィルムが足りなくなる所でした。

宿に戻って、今日もビールで乾杯!
今回のチームは一人1本、しかも手酌がルール。
気を使わないけどお金もあまり使わないメンバーで楽しめました。

礼文島は利尻のおまけではなく、「礼文は礼文で!」と言う事で
来年のこ時期にまたやりますんで、予約受付中!

ニセコ 目国内岳 春スキー

IMG_3376.jpg

ニセコパノラマラインが岩内側から開通。
とは言っても新見峠までのおよそ2㎞は、まだゲートは閉まっている。舗装道路を20分ほど歩いて目国内岳の登山口着。

IMG_3409.jpg

ほぼ露出した夏道を歩いて前目国内岳を超えると目指す本峰の大斜面が視界に飛び込んできて、いやがうえにもテンションが上がってくる。しかし、スキーをザックに着けて担ぎ、スキーブーツでの登山は意外に苦戦。

IMG_3417.JPG

夏道から大斜面へはハイ松の藪漕ぎあり。
IMG_3412.JPG

斜度33度、距離700mの一枚バーンは雪も緩んでいて、爽快にかっ飛ばす事が出来た。

IMG_3413.JPG

滑り込んでから夏道へのリターンはアミダクジのように残雪を繋ぎながら、最低鞍部を目指す。
所々、雪が途切れて笹薮を越えなければならないのだが、けっこう大変。
所々に行者にんにくが生えているのだが、採ってる余裕なし。

それでもなんとか、あみだくじは外れることなく予定地点に戻ってくることができた。

IMG_3410.jpg

日も傾きかけた頃、ようやく咲いたヤマザクラの傍らを通って登山口に戻る。

ニセコ 目国内岳 春スキー

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ニセコパノラマラインが岩内側から開通。
とは言っても新見峠までのおよそ2㎞は、まだゲートは閉まっている。舗装道路を20分ほど歩いて目国内岳の登山口着。

IMG_3409.jpg

ほぼ露出した夏道を歩いて前目国内岳を超えると目指す本峰の大斜面が視界に飛び込んできて、いやがうえにもテンションが上がってくる。しかし、スキーをザックに着けて担ぎ、スキーブーツでの登山は意外に苦戦。

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夏道から大斜面へはハイ松の藪漕ぎあり。
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斜度33度、距離700mの一枚バーンは雪も緩んでいて、爽快にかっ飛ばす事が出来た。

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滑り込んでから夏道へのリターンはアミダクジのように残雪を繋ぎながら、最低鞍部を目指す。
所々、雪が途切れて笹薮を越えなければならないのだが、けっこう大変。
所々に行者にんにくが生えているのだが、採ってる余裕なし。

それでもなんとか、あみだくじは外れることなく予定地点に戻ってくることができた。

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日も傾きかけた頃、ようやく咲いたヤマザクラの傍らを通って登山口に戻る。

ノマ同窓会

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今でこそバックカントリーのツアーは日本中に普及しているが、遡る事20年前に日本で一番初めにガイドツアーとして手掛けたのがノマドであった。
その頃は僕も一時的にスノーボードをしていて、「パワーガイド」なんてシグネーチャーモデルまで従えてブイブイ言わせていたのだが、はっきり言ってそれほど滑りはうまくはなかったな。
あの頃は神様「玉井太郎」の時代だったし…。

それでも毎週のようにスノーシューとボードであちこちの山ツアーを行っていて、けっこうな盛況っぷりだった。
お客さんの年齢はアラサーがほとんどで、僕ひとりがちょっと上のお兄さんみたいな感じで。

山を登れば、そこは本業だから「俺に着いて来い!」的な感じだったけど、お客さんたちも、そもそも登山もやらない若者たちばかりだから、毎回ハプニングや発見の連続で新鮮で楽しく盛り上がっていたな~。

そんなあの頃のみんなに会いたくて20年ぶりのメンバーがニセコ五色温泉に集う事となった。
当日は東京方面から、わざわざボードも持たず参加してくれたメンバーもたくさん。

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料理は夕食は塚原、つまみは奈良、朝食は僕が担当して、あの頃のように自炊。
酒も食べ物も豊富にあったけど、さすがにアラフィフティー、ネバーエンドではなかったし
食べ物もけっこう余ってしまったが・・・とにかく時間が逆戻りして楽しかったな。

翌日は朝食後に4年後の再開を誓って解散。

誰も滑りに行く様子もなく、というか「久しく滑ってない」という人がほとんどで
僕は奈良を誘い出してチセの東面を1本滑って終了とした。

今では、あちこちでBCツアーがガイドたちによって催されているが、俺たちが元祖だったんだぜぇ!
そういう僕も15年前くらいを境にボードは一切やめてしまったが…。

ノマ同窓会

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今でこそバックカントリーのツアーは日本中に普及しているが、遡る事20年前に日本で一番初めにガイドツアーとして手掛けたのがノマドであった。
その頃は僕も一時的にスノーボードをしていて、「パワーガイド」なんてシグネーチャーモデルまで従えてブイブイ言わせていたのだが、はっきり言ってそれほど滑りはうまくはなかったな。
あの頃は神様「玉井太郎」の時代だったし…。

それでも毎週のようにスノーシューとボードであちこちの山ツアーを行っていて、けっこうな盛況っぷりだった。
お客さんの年齢はアラサーがほとんどで、僕ひとりがちょっと上のお兄さんみたいな感じで。

山を登れば、そこは本業だから「俺に着いて来い!」的な感じだったけど、お客さんたちも、そもそも登山もやらない若者たちばかりだから、毎回ハプニングや発見の連続で新鮮で楽しく盛り上がっていたな~。

そんなあの頃のみんなに会いたくて20年ぶりのメンバーがニセコ五色温泉に集う事となった。
当日は東京方面から、わざわざボードも持たず参加してくれたメンバーもたくさん。

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料理は夕食は塚原、つまみは奈良、朝食は僕が担当して、あの頃のように自炊。
酒も食べ物も豊富にあったけど、さすがにアラフィフティー、ネバーエンドではなかったし
食べ物もけっこう余ってしまったが・・・とにかく時間が逆戻りして楽しかったな。

翌日は朝食後に4年後の再開を誓って解散。

誰も滑りに行く様子もなく、というか「久しく滑ってない」という人がほとんどで
僕は奈良を誘い出してチセの東面を1本滑って終了とした。

今では、あちこちでBCツアーがガイドたちによって催されているが、俺たちが元祖だったんだぜぇ!
そういう僕も15年前くらいを境にボードは一切やめてしまったが…。

鳥海山 春スキー

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ゴールデンウィークが明けて、混雑も去ったのを見計らい東北遠征に行って来ました。
鳥海山は秋田と山形の県境に聳える大きな山で、雪の量も多く、観光道路が開通する4月下旬からが春スキーの本番となります。山の大きさは羊蹄山を3つ合体させたくらいのスケールで、滑る斜面もたくさんあり。

まずは秋田に上陸した初日に、山の北側となる象潟(きさかた)から車で標高1200mくらいまで上がり、なだらかな傾斜を
2時間ほど歩いて笙ガ岳へ。この山頂の東側は標高差300m、傾斜40度のオープンバーン。
実はこの山、計画的ではなく行って、見て、滑りたくなったから滑ってしまった・・・・。
ザラメの急斜面はサイコーでしたが、約1名、クレバスの端っこにスキーがひっかり転倒滑落。
このおいしい斜面のほとんどを滑落するという、もったいない事態に…

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滑落から生還後、全員で鳥海山をバックに記念撮影。

その後、明日の登山口となる東側の祓川へ向かうべく県道58号線を登って行くと、なんと通行止め!17時から。
その時16:55!道路を引き返しながら「遅くなるなぁ」と思っているところにナビゲーター謙の機転で
シャワー付きキャビンをキープ。翌朝早朝出発に変更プランで、その夜はハッピーナイトに。

翌朝、朝食を済ませてから移動30分で標高1200mの祓川ヒュッテ駐車場着。
天気も上々、標高2230mの頂上へは4時間ほどで到着。
頂上は多くのスキーヤーで賑わっていた。

往路を引き返すスキーヤーを後目に我々は裏側へ。
ガッツリ落としてからトラバースで祓川へもどればいいさとザラメのノートラックを快適に滑り落とす。
トラバースポイントの尾根に乗り上げて後続を待っていたら、目の前をH田さんが気持ちよさそうに通り過ぎて行ってしまった。大声で呼びとめるが声は届かず、急いで追いかけて、ようやく停止したのは標高差500mを一気に滑った後だった。

IMG_3265.jpg

雪も斜面もサイコーでよほど他のみんなも呼び寄せようかと考えたが、登り返しの事を考えたらやめた方がよさそうと判断して、シールで標高差200mほど登り返して、先行するみんなに合流。
いや~、それにしてもサイコーだったな。

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その後、麓の猿蔵温泉で鳥海山を眺めながら風呂に入り、本庄経由で秋田へ。


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秋田ナイトは比内地鶏と山菜で。

東北シリーズ、来年は八甲田を予定。
高田大岳を滑ろうともくろんでいます。
鳥海山は2021年にまた、行きます。さらにバージョンアップコースを予定してますんで、見逃すな!

鳥海山 春スキー

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ゴールデンウィークが明けて、混雑も去ったのを見計らい東北遠征に行って来ました。
鳥海山は秋田と山形の県境に聳える大きな山で、雪の量も多く、観光道路が開通する4月下旬からが春スキーの本番となります。山の大きさは羊蹄山を3つ合体させたくらいのスケールで、滑る斜面もたくさんあり。

まずは秋田に上陸した初日に、山の北側となる象潟(きさかた)から車で標高1200mくらいまで上がり、なだらかな傾斜を
2時間ほど歩いて笙ガ岳へ。この山頂の東側は標高差300m、傾斜40度のオープンバーン。
実はこの山、計画的ではなく行って、見て、滑りたくなったから滑ってしまった・・・・。
ザラメの急斜面はサイコーでしたが、約1名、クレバスの端っこにスキーがひっかり転倒滑落。
このおいしい斜面のほとんどを滑落するという、もったいない事態に…

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滑落から生還後、全員で鳥海山をバックに記念撮影。

その後、明日の登山口となる東側の祓川へ向かうべく県道58号線を登って行くと、なんと通行止め!17時から。
その時16:55!道路を引き返しながら「遅くなるなぁ」と思っているところにナビゲーター謙の機転で
シャワー付きキャビンをキープ。翌朝早朝出発に変更プランで、その夜はハッピーナイトに。

翌朝、朝食を済ませてから移動30分で標高1200mの祓川ヒュッテ駐車場着。
天気も上々、標高2230mの頂上へは4時間ほどで到着。
頂上は多くのスキーヤーで賑わっていた。

往路を引き返すスキーヤーを後目に我々は裏側へ。
ガッツリ落としてからトラバースで祓川へもどればいいさとザラメのノートラックを快適に滑り落とす。
トラバースポイントの尾根に乗り上げて後続を待っていたら、目の前をH田さんが気持ちよさそうに通り過ぎて行ってしまった。大声で呼びとめるが声は届かず、急いで追いかけて、ようやく停止したのは標高差500mを一気に滑った後だった。

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雪も斜面もサイコーでよほど他のみんなも呼び寄せようかと考えたが、登り返しの事を考えたらやめた方がよさそうと判断して、シールで標高差200mほど登り返して、先行するみんなに合流。
いや~、それにしてもサイコーだったな。

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その後、麓の猿蔵温泉で鳥海山を眺めながら風呂に入り、本庄経由で秋田へ。


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秋田ナイトは比内地鶏と山菜で。

東北シリーズ、来年は八甲田を予定。
高田大岳を滑ろうともくろんでいます。
鳥海山は2021年にまた、行きます。さらにバージョンアップコースを予定してますんで、見逃すな!

GW前半 利尻岳 東北稜

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日本最北端の洋上に浮かぶ利尻島の利尻岳。
夏は日本百名山の一座としてにぎわいを見せるが、積雪期に訪れる人はまだ少ない。

悪天候と季節外れの積雪が予想され、天気予報は脅しをかけてくる。
稚内までの道のりを心配して念のため冬タイヤを2本積み込んだが、出発の朝、杞憂に過ぎないと判断して夏タイヤで札幌を出発。この時期の利尻通いはもう40年も続いている。

連休初日というのに道路は意外と空いていて、5時間で稚内に到着。
シャッター街の中心部で唯一、営業中だった「ラーメン大王本店」で昼食タイム。
こののち、我々は5日間で4回もラーメンを食べることになるとは、この時点で誰も気づいてはいなかった…。

稚内発鴛泊行のフェリーは波も穏やかで、16:30には島に到着。
船内には「滑りに来た!」というグループが数組。
我々は出迎えを受けて、おなじみのペンション「レラモシリ」にチェックイン。

翌朝、7時に朝食(ホッケ定食)を食べ、東北稜の取り付きとなるオチウシナイ沢の林道まで、俊哉オーナーに送ってもらう。

歩き出して5分で休憩。「暑い」
天気予報に脅されて、厚着をし過ぎたようだ。
ジャケットもズボンも脱いでタイツマンに変身して尾根上の積雪をたどる。

通常、東北稜へは隣のアフトロマナイ沢より取り付くことが多いのだが、残雪を繋ぐのであれば、断然オチウシナイ沢がオススメだ。行く手を藪に阻まれることもなく、最初のピーク1003には2時間ほどで到着。
ここで、アフトロより登って来た先行者のトレースに合流する。ハイ松だらけの稜線とわずかな残雪に彼らの苦闘の跡が見られる。
1003直下には彼らのものと思われるテン場跡があった。これから先は解けかかったトレースを利用して、目指す三本槍のキャンプサイトまでは、難なく到着することができた。時間は早いが雪庇を削って整地して快適なテン場が完成した。
わずかに持参した酒を飲みながら、黄昏タイムを楽しんだ。東北稜の日没は16時と早い。
夜半、テントから頭を出して頭上の銀河を堪能した。雄忠志内方面に町明かりはなく、星の天井に圧倒された。

IMG_3156.jpg

朝4時、太陽は北海道から昇る。
今日も快晴。行く手に立ちはだかるローソク岩がまるで「早く登って来い。」と我々を誘っている。
カップヌードルにもちを入れて、この旅 二度めのラーメンを食べる。
もうちょっと暖かくなってからでも余裕だよと食後のお茶をゆっくり飲んでからテントをたたむ。

三本槍からはすぐにナイフリッジが連続するので、ロープを結んで出発。

IMG_3165.jpg

風化で削られた靴幅リッジには頼りなげに雪が乗っているが信用ならない。
細かくビレーを取りながら通過。そして東北稜の核心部「門」が立ちはだかっていた。
すっかり雪が解けて、巨大な泥壁となって雪で凍りついているよりやっかいだ。
泥にアックスを打ち込み、頼りなげな割りばしのようなブッシュを束ねて掴む。
のっこして、3mほどクライムダウン。ローソク岩は左から捲いて窓岩のコルに到着。
ここはテン場にもなる広いスペースでザックを下ろして休憩。

ここから「佐々木大輔大滑降ルンゼ」に20mの懸垂下降。
支点は先行パーティーがハイ松から延長コードを取ってあったものにカラビナを1枚加えて降りることにする。

IMG_3189.jpg

60mほど日陰の硬い斜面をトラバースしながら上がって行くと日当たりのよい場所に飛び出した。
ここからは斜度40度ほどの雪の急斜面を登り詰めていく。大きな岩を二度ほど右から回り込んで超えていくと
突然、西壁ローソク岩が視界に飛び込んできて、いきなり頂上となる。

IMG_3221.jpg

陽が傾いて影富士が現れ出す。影はどんどん長くなり、島からはみ出して日本海へと背伸びを続ける。もうすぐ北海道まで届きそうなところで、影は薄くなってしまった。太陽はまだ隣に浮かぶ礼文島の上にある。そしてそれもまた、大陸の方へと消えて行った。

下山後、我々は利尻富士温泉へ、そして三度めのラーメンを「笑う門」で食べた。
「海鮮あんかけラーメン」1300円!見事!
その後は、することもなく「ペンションレラモシリ」で飲んだくれの人となる。

夕食時、お世話になっている「島のかあさん」がお土産の昆布を届けて元気な姿を見せてくれた。
秋に足の骨折したとの事で心配していたのだが、良かった。

IMG_9135.JPG

毎年、島行者にんにくを山ほど採って帰るのだが、今年は意外に雪が残っていてまったく生えていなかった。
手ぶらで帰るのは忍びない。以前、美深のあたりで採った記憶があったので、時間のかかる名寄経由で札幌に戻る事にする。道北の中川町をちょうど12時に通ったので、出くわしたドライブイン「ぽんぴら」で天皇陛下を見ながら令和初のラーメンを食べたのっだた。
その後カーブの多い道を後続車にせかされながら走っているうちに大事なGNP(行者にんにくポイント)を見過ごすという痛恨のエラーをして、車は高速道路へと吸い込まれたのだった。

また来年!







GW前半 利尻岳 東北稜

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日本最北端の洋上に浮かぶ利尻島の利尻岳。
夏は日本百名山の一座としてにぎわいを見せるが、積雪期に訪れる人はまだ少ない。

悪天候と季節外れの積雪が予想され、天気予報は脅しをかけてくる。
稚内までの道のりを心配して念のため冬タイヤを2本積み込んだが、出発の朝、杞憂に過ぎないと判断して夏タイヤで札幌を出発。この時期の利尻通いはもう40年も続いている。

連休初日というのに道路は意外と空いていて、5時間で稚内に到着。
シャッター街の中心部で唯一、営業中だった「ラーメン大王本店」で昼食タイム。
こののち、我々は5日間で4回もラーメンを食べることになるとは、この時点で誰も気づいてはいなかった…。

稚内発鴛泊行のフェリーは波も穏やかで、16:30には島に到着。
船内には「滑りに来た!」というグループが数組。
我々は出迎えを受けて、おなじみのペンション「レラモシリ」にチェックイン。

翌朝、7時に朝食(ホッケ定食)を食べ、東北稜の取り付きとなるオチウシナイ沢の林道まで、俊哉オーナーに送ってもらう。

歩き出して5分で休憩。「暑い」
天気予報に脅されて、厚着をし過ぎたようだ。
ジャケットもズボンも脱いでタイツマンに変身して尾根上の積雪をたどる。

通常、東北稜へは隣のアフトロマナイ沢より取り付くことが多いのだが、残雪を繋ぐのであれば、断然オチウシナイ沢がオススメだ。行く手を藪に阻まれることもなく、最初のピーク1003には2時間ほどで到着。
ここで、アフトロより登って来た先行者のトレースに合流する。ハイ松だらけの稜線とわずかな残雪に彼らの苦闘の跡が見られる。
1003直下には彼らのものと思われるテン場跡があった。これから先は解けかかったトレースを利用して、目指す三本槍のキャンプサイトまでは、難なく到着することができた。時間は早いが雪庇を削って整地して快適なテン場が完成した。
わずかに持参した酒を飲みながら、黄昏タイムを楽しんだ。東北稜の日没は16時と早い。
夜半、テントから頭を出して頭上の銀河を堪能した。雄忠志内方面に町明かりはなく、星の天井に圧倒された。

IMG_3156.jpg

朝4時、太陽は北海道から昇る。
今日も快晴。行く手に立ちはだかるローソク岩がまるで「早く登って来い。」と我々を誘っている。
カップヌードルにもちを入れて、この旅 二度めのラーメンを食べる。
もうちょっと暖かくなってからでも余裕だよと食後のお茶をゆっくり飲んでからテントをたたむ。

三本槍からはすぐにナイフリッジが連続するので、ロープを結んで出発。

IMG_3165.jpg

風化で削られた靴幅リッジには頼りなげに雪が乗っているが信用ならない。
細かくビレーを取りながら通過。そして東北稜の核心部「門」が立ちはだかっていた。
すっかり雪が解けて、巨大な泥壁となって雪で凍りついているよりやっかいだ。
泥にアックスを打ち込み、頼りなげな割りばしのようなブッシュを束ねて掴む。
のっこして、3mほどクライムダウン。ローソク岩は左から捲いて窓岩のコルに到着。
ここはテン場にもなる広いスペースでザックを下ろして休憩。

ここから「佐々木大輔大滑降ルンゼ」に20mの懸垂下降。
支点は先行パーティーがハイ松から延長コードを取ってあったものにカラビナを1枚加えて降りることにする。

IMG_3189.jpg

60mほど日陰の硬い斜面をトラバースしながら上がって行くと日当たりのよい場所に飛び出した。
ここからは斜度40度ほどの雪の急斜面を登り詰めていく。大きな岩を二度ほど右から回り込んで超えていくと
突然、西壁ローソク岩が視界に飛び込んできて、いきなり頂上となる。

IMG_3221.jpg

陽が傾いて影富士が現れ出す。影はどんどん長くなり、島からはみ出して日本海へと背伸びを続ける。もうすぐ北海道まで届きそうなところで、影は薄くなってしまった。太陽はまだ隣に浮かぶ礼文島の上にある。そしてそれもまた、大陸の方へと消えて行った。

下山後、我々は利尻富士温泉へ、そして三度めのラーメンを「笑う門」で食べた。
「海鮮あんかけラーメン」1300円!見事!
その後は、することもなく「ペンションレラモシリ」で飲んだくれの人となる。

夕食時、お世話になっている「島のかあさん」がお土産の昆布を届けて元気な姿を見せてくれた。
秋に足の骨折したとの事で心配していたのだが、良かった。

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毎年、島行者にんにくを山ほど採って帰るのだが、今年は意外に雪が残っていてまったく生えていなかった。
手ぶらで帰るのは忍びない。以前、美深のあたりで採った記憶があったので、時間のかかる名寄経由で札幌に戻る事にする。道北の中川町をちょうど12時に通ったので、出くわしたドライブイン「ぽんぴら」で天皇陛下を見ながら令和初のラーメンを食べたのっだた。
その後カーブの多い道を後続車にせかされながら走っているうちに大事なGNP(行者にんにくポイント)を見過ごすという痛恨のエラーをして、車は高速道路へと吸い込まれたのだった。

また来年!







2019 夏パンフできました!

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年2回発行をきっちり守り続けて、創業35年。
ペーパーレスと言われる時代になり、紙のパンフレットの要望も減ってきているようです。

ある日、某登山用品店の店先に置かせていただいているパンフレットの必要部分だけを携帯で写真を撮っているお客さんの姿を見て、時代の流を感じました。

そういえば、自宅や会社のデスクにも増える紙モノは意外と迷惑だよね。

だいたい新聞を定期購読する人も減っているし、本もデジタル化が進んでいるからね。

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そんな訳でノマドも、そろそろ新しい時代に対応していきます。

積丹岳

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札樽道を西へ走ると後志道の分岐のあたりから真っ白な山塊が目に飛び込んでくる。
真冬は冬の日本海に突き出た半島だけに強風に曝され、過去には遭難事故も多発している山だが4月の声を聴く頃から穏やかになってくる。

今回は北尾根からスタート。
昨夜はうっすら雪が積もったらしく、中腹あたりから昨日のモノと思われるシュプールも見えてきたが硬い!

ダラダラ尾根を延々と登って行くと次第に樹林限界を超え、オープンバーンが広がり始めた。

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頂上はもう目の前だが、眼前の大斜面に目がくらみ、シールを剥いでドロップイン。
朝一のグルーミングバーンの上にうっすらパウダーが被ったような状態でエッジもいい感じで噛んでくれる。

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板をたわませ、体を思い切り倒しこんでYハギさんが、かっ飛んでくる。
キーンって音が聞こえるよ〓〓

登り返すこと3回。

最後はとっておきのアイスバーンも待ってました。

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いよいよ春山ですね。

ニセコ復活パウダー

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3月に入って陽気も一気に加速、すでに何度かザラメ雪状態になった春山も経験している今日この頃。
もうパウダーシーズンも終わりだなと思っていたら、突然の冬型気圧配置。
この週末は奇跡の復活パウダーを味わった。

ニセコ旧チセスキー場経由でシャクナゲ山ビーナスの丘を目指す。
浅い新雪を踏みしめてのラッセル。
ビーナスのてっぺんでシールを剥いで滑走準備をしていると さっきまで見えていたチセヌプリも雲に隠れてしまい
お目当ての大斜面も真っ白けになってしまった。
太陽が顔を出すのをしばし待ったがどんどん白くなってきてしまった。

しかたなく滑り始めると雪は良い。
長沼目指して途中まで滑り下りたのだが、納得がいかない。
こんなはずじゃないと再びシールを張って、ハイクアップアゲイン。

するとふさがっていた曇り空がみるみる開けてきた。
急いでシールをはがし、お替り2枚めは今シーズンサイコーとも思えるいいのをいただいた。

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参加者それぞれが思い思いのシュプールを描いて長沼のボトムまでおよそ標高差200mのパウダーを味わった。

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はたして、もう1回はあるのか?
温暖化JAPAN!

旭岳&カムイリンクス

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すっかり暖かくなり、もうパウダーは期待薄の中、週末はパドルクラブコラボ企画の「旭岳&カムイ」に行って来ました。

まずは初日、旭岳ロープウエイ駅に着いてみると外人スキーヤーが階段の下まで行列状態。しかも雪はほとんど降っていないとの事。時間券を買うのはやめ、「いいのを2本勝負!」と決め、ゴンドラバラ券を購入。

山頂駅に着くとガスがかかり、目指す203高地は見えていないが、「もしかして残っているかも…」の期待がわいてくる。
視界がないと あの奥の方へは誰も行かないので。

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「やった、あったよ。パウダー オープン」
わずかに光も射して、春パウをいただく!

層雲峡アイスクライミング

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少雪&暖冬傾向が続いてますが、さすが北海道の真ん中 層雲峡はバッチリ凍ってます。
今年はせっかちなお客さんにせかされて、12月中旬スタートで登っています。
気温の上がる日中は氷の表面に水が流れ出すこともしばし…。

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こちらは、銀河の滝。
まだ、全体はふさがっていませんでしたが、トップアウトしました。
最上部はまさに薄氷を踏む思いで、なぎ落ちる滝の轟音にビビりながら登攀でした。

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こちらは錦糸の滝。
向かって右側は水が流れていましたが、左から4ピッチでトップアウト。

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荒天の隙間をついて黒岳に登頂!
頂上からのパウダーも堪能できました。

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対岸にそびえる屏風岳が夕日に照らされて輝いていました。

今シーズンはアイスブレークの予感です。
お申込みはお早目に!
あ、道具レンタルもあります。

ジョン万次郎漂流記

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先月、四国の高知にクライミングに出かけた折に、半日の雨を理由に足摺岬の方へとドライブがてら出かけた。
土佐清水で「ジョン万次郎記念館」という偶然、立ち寄る。

現在放映中のNHK大河ドラマ「西郷どん」の中にもチラッと登場したのが「ジョン万次郎」

江戸時代の末期に土佐の少年漁師が乗る小型の漁船が嵐に巻き込まれて漂流の挙句、無人島にたどり着き
数年後に通りかかったアメリカの捕鯨船に救助され、そのままアメリカで暮らし、言葉や海洋航海技術を身に着け
何とか日本に戻って来る。幕府による厳しい取り調べののち、ようやく故郷の土佐に帰って来る。
なんせ、その頃の日本は鎖国で外国から帰って来た者たちのキリシタン思想を恐れていたのだ。

ところが1853年のペリー浦賀来航を機にジョン万次郎は幕府の通訳として重宝され、さらに初の国産外洋船「咸臨丸」の乗組員として勝海舟とともにアメリカに再び渡っている。
帰国後は福沢諭吉とともに英語翻訳や、あげく東京大学の教授にまでなっているという、世にも数奇な運命をたどった人だ。

冬山で吹雪に遭って何がなんだかわからなくなる事はたまにある。
厳しい場面で遭難直前と言う経験も何度もあるが、この荒れる海での遭難ほど恐ろしいものはないと僕は思っている。
まして水も食糧もない絶海の孤島での無人島暮らしとなると頭がおかしくなりそうだ。

そんな訳で漂流物のオススメ3冊です。

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2019冬・夏パンフ完成

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難儀していた冬発行のノマドスケジュールが完成しました。
会員の皆様には、すでにお届けしました。
札幌市内の登山用品店にも置かせていただいていますので、ぜひ、お手に取って ご覧くださいませ。

ひと段落したところで、あまり仕事のない初冬の北海道をあとに南国四国のクライミングツアーに行って来ました。
ところが出発日の11/21は、千歳空港周辺が大雪で欠航が相次ぎました。我々の便も2時間遅れで、なんとか東京へ
そこから乗り継いで高知へ。

ようやく辿り着いた宿でまっていたのは…

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土佐の刺身の大盛り合わせ
こんな感じで3日3晩のさかな三昧

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翌日からさっそくクライミングへ。
海岸まで降りて行く道は けっこう険しい。
が、まっていたのは真白く輝く花崗岩の大岩壁。

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ルートのほとんどがクラック。
岩の割れ目に手と足を挟み込んで 這い上がって行く。
岩は目が粗くフリクションも抜群。

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南国だと油断して行ったら、日本全部が真冬なみとかで、朝の気温が8℃。
吐く息も白くなるほど寒かった。

最終日は高知市からほど近い岩場へ。
地元クライマーと話す事ができたが「北海道は地震で大変だね~。我々も予定していた層雲峡へのクライミングツアーをキャンセルしたんだよ。」と・・・・。
あんたの、それが被害総額100億円と言われる風評被害の一端さ。

穂高よ こんにちわ!

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当初9/8札幌出発で、穂高の滝谷クライミングから奥穂~西穂へと継続する計画で4人のお客さんが集まっていたのだが…
ほれ、あの台風21号からの継続で胆振東部地震。

1か月ずらして10月8日からのスライドで実行しました。
10月の3,000mはけっこう寒く、雪が降ることも珍しくはないのだが…。

上高地から入山して横尾の橋を渡る所で長野県警の山岳警備隊のお回りさんに「この時期に滝谷を登る人はいないので、充分注意してください。」と釘を刺される。

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北穂の小屋は快晴。槍ヶ岳や大キレットも良く見える。
生ビールを飲んで、北海道では味わえない贅沢に浸る。

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翌日、快晴ながら気温3度と寒く、しかも風の強い予報だ。
小屋をあとに滝谷の取り付き地点を目指す。

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素足でクライミングシューズを履くのだが、ヤバ寒!
ここは、北海道魂で気合だぁ!

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ルートは滝谷ドーム中央稜
4~5級の6ピッチのルートだ。
さすがに昭和のルートでぼろいハーケンがいっぱい残っている。
持参したキャメは緑と赤を各1個。ヌンチャク6個と60㎝スリング2本。
本当なら、もう少し持ってきたい所だったが、この後の縦走も考えてクライミングギアは減らしてきた。

しかし、この数がぴったりでした。

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相変わらず、日は当たらず寒いのだが花崗岩のフリクションはバッチリだ。

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5ピッチめに取り付くところ。

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早く日に当たりたい!
が、結局 最後まで陽には当たらず終了点でようやく まぶしい光を拝む。

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登攀終了後、再び重たいザックを背負って縦走路を。
奥穂とジャンダルムが見えた。
しかし天気予報は明日から荒天が続くという事で、穂高岳山荘より涸沢へ下る。

そのまま翌日は上高地へ下山。
八ヶ岳山麓で蕎麦やを営む友人ガイドの所に転がりこむ。
その名も「六方庵 楓林」
飲んで、食べて、笑い転げて 翌日は甲府方面へクライミングに足を伸ばす。

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太刀岡山荘は山の麓にある古民家をクライマーに解放している山小屋というか、お化け屋敷というか…
自炊で安くて良いのですが、吸い込まれそうな汲み取りトイレやカビの匂いが香ばしい事…。

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太刀岡山左岩稜はグレード5.9で9ピッチのマルチルートクライミングが楽しめる。
1ピッチめの出だしがワイドなのだが、ギアが足りなくて厳しいクライミング。
それでも今日は日当たりよく半袖クライミングでした。

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甲府に寄って、名物のほうとうを食べ甲州路をあとにした。






東大雪 丸山(1692m)

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東大雪の丸山はニペソツ山とウペペサンケ山の中間に位置する地味な山だが、「山と渓谷社」がかつて発行した日本の山1000にも選ばれた玄人好みの名山だ。
大雪山国立公園の中では旭岳、十勝岳と並んで唯3の活火山でもある。
今なを噴気を上げる丸山噴泉塔と呼ばれる石灰岩ドームは、地元上士幌町の天然記念物にも指定されている。

かつては、この近くまで車道が伸びていて、噴泉塔までは観光客が歩いて訪れることができたというのだが、今は度重なる水害により、林道は崩壊して通行止め、荒れ果てていて訪れる人は稀な秘境となってしまった。

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林道も橋も4年前の台風の爪痕を残したままだ。

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こちらが丸山噴泉塔
今も年に7~8㎝成長しているとの事

車は幌かダムの先、林道がループでつながる所で通行止め。
ここから荒れた林道をたどると4の沢に架かる橋は流失、5の沢二股に架かる望山橋は土砂に埋もれていた。
5の沢出合から林道をたどるのだが、めちゃめちゃに破壊されていて所々で道を失う。
踏み跡らしきを繋ぎ、なんとか噴泉塔着。ここまで3時間。

噴泉塔から先は沢登りとなるのだが、とくに問題はなく、ぐんぐん高度を上げて行く。

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最後はウペペサンケ山をバックに笹を軽く漕いで三角点のある頂上に立つ。
登りは全部で5時間。

今回の参加者の一人は名山ハンターで、これで980山を達成したそうです。

下山も結構大変。

自身2度め登頂でしたが、もう行かなくても良いなぁ。
ちなみに丸山はノマドが選出した「北海道200名山」の一座でもあります。

アルパインガイド ノマド 認定 北海道200名山
nomad二百山 1-100  nomad二百山 101-200

DWS

2011 プーケット 172.JPG

またしても古い話になるが・・・
人間、歳食ってくると昔の自慢話がしたくなるもんなのね。
今日の話は古くて、新しい。

今から25年も前に遡るから、まだ40歳になってなかった頃の話。
ある日、思い立った俺は会社をサボって1か月間の旅に出た。
ザイルやクライミングギヤをどっさりザックに詰め込み、フィイリピンマニラへ。
さらに国内線を乗り継いでセブ島マクタン空港へ。

空港で群がるタクシードライバーの中から気の弱そうなのを一人捕まえって
「どちらへ?」と聞いてくる運ちゃんに「それをこれから、あんたと話し合って決めようと思うのだが。」
まず安そうなホテルに連れ込み、「海がきれいで、安い宿があって、崖がある所に行きたいのだが・・・。」

翌日の朝、タクシーはなぜかきれいな、おねえさんとおっさんを乗せて俺を迎えに来た。
アジアのタクシーというのは、なぜか前に二人乗っているのだが、今日は3人で、後ろに俺一人。
おねえさんは、その見るからにエロいおやじの嫁さんだという。ホントか?

タクシーはがたがた道から峠を越えて「モアールボアール」という小さな村に4時間かけて到着した。 

俺の中でのイメージは南海のビーチでクライミングみたいなイメージでいたのだが、サンゴと石灰岩でできた岩壁にはハーケンを打ち込むリスもカムを決めれるようなクラックもない。まあ、明日からリサーチだなと決め込んで、浜でぼけっとしていたら
「どうしたの?」と現地の若者が日本語で話しかけてきた。
彼の名はディック・ビスタマンテ(25歳)
日本で2年暮らした事があり、横浜で土方をしていた時に日本語を覚えたそうだ。
俺は「かくかくシカジカで、日本から未知の岩壁を求めてやって来た」と相談すると
「ここは、みんな潜りに来る所だよ。あなたも一緒にダイビングをやろうよ」という事になってしまい。
翌日からスキューバダイビングの特訓を受ける事になってしまったのだ。

浜から1時間も船で走ると沖合には「ピスカドール島」という信じられないくらいきれいなダイビングスポットがあって
海底30mまで潜ると「カテドラル」と呼ばれるアーチ型の洞窟を潜り抜ける事が出来る。

俺はここで1か月近くに渡って毎日、ダイビングをする事になってしまいその魅力に取りつかれてしまった。
午前中のダイビングから戻るとシャワーを浴びて、食堂の冷蔵庫から勝手にビールを出して飲み、柱の所に張ったメモにタカオ正正と書き込んでおけばOKだ。
毎日夕方になるとスコールがやって来るので、パンツ一丁で外に出てシャンプーで頭もを洗う。
当時、この村には水道がなく、バナナの皮で編んだバンガローの屋根の水タンクに1日1人4ガロンと決められていたので
天然シャワーはありがたい。

1日3食、ダイビング代金。
村人たちとも仲良くなり、夢のような1か月も終わりを告げようとしていた。
とうとう最後にそのつけを払う日がやって来たのだが、ディックが前々から欲しがっていた俺のダイバーウォッチを売ってほしいと言って来た。今はなくなってしまったが、オリエントの25,000円の腕時計を2万円で買うと言っている。
えー、いいの?
滞在費の全てを支払っても、手元におつりが残ったくらいだ。

ディックやその家族たちとの付き合いは続いていて、俺は、その2年後にまた、この地を訪れている。
ダイビングショップ「ネルソンズ プレイス」は今や人気のスポットだ。

さて話は長くなってしまったが、この俺が夢みていた海辺のクライミングは今、ディープ・ウォーター・ソロという一つのクライミングスタイルとして確立している。
海岸の岩壁をロープなしで登り、行き着くところまで行ったら、あとはダイブで終了だ。

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俺が勝手に「北の怪物」と名付けた知人は今や、日本一のディープ・ウォーター・ソロ クライマーだ。
彼らの誘いを受けて、最近手に入れたSAP(スタンド・アップ・パドル・ボード)で海に漕ぎだし
ついに念願の岩壁に出会った。

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登り切ったら、ザブン!
青い鳥は、やはり身近にいたんだってことで、チャンチャン。

キリマンジャロに溶け込む

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アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ(5895m)はアフリカ中央部の赤道直下タンザニアにあり、その名の意味は現地スワヒリ語で
白く輝く山という意味を持つ。
頂上の端っこに氷河があり、それがその名の由来だ。
とはいえ、その最高点に立つために氷河の上を歩く場面はなく、登山道を4~5日かけて登れば頂上に立つ事が出来る。
しかし問題は、この6000m近い標高との戦いにある。

実際、ネパールあたりの6000m峰に登る場合はアプローチも含めて2週間以上の日数を費やし、高所順応を行うのだが
キリマンジャロでは標高差1000mを毎日、登り続け 最終アタックの日も4900mの山小屋から深夜2:00に出発して頂上を往復、
さらにもう1000m下の小屋まで帰らなければならない。

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植物も絶えた砂漠地帯を歩き、最後の小屋となるキボハットを目指す。

キボハットの近くに水場はなく、ポーターたちが3~4時間かけて担ぎ上げる。
小屋は寒く、体調不良を訴える人も多い。
しかも夕食を17時くらいに食べたら、すぐ寝て夜中の12時位に起きて、ビスケットと紅茶で朝食を済ませヘッドランプの明かりを頼りに真っ暗闇を歩きだす。

なので、アタック前夜の夕食をきちんと食べられるか、ちゃんと寝たのかが勝負の分かれ目となる。

そこで、今回の夕食は日本から持参したもちと乾燥野菜や卵などを使って僕が雑煮作る事にした。
名づけて「スペシャル宮ちゃん夕食大作戦」

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ただでさえ薄暗い厨房小屋の中は真っ黒な黒人たちの目だけが白くきょろきょろ動いて平衡感覚を失いそうになる。
「どら、どけ!今日は俺が作るから。」
黒人コックたちには野菜を切るように頼み、日本味の雑煮を仕上げて行く。
「ん~、かつおのダシが効いてサイコーだ。これでみんなも元気になるぞ!」

そこへお客さんが、なんかの用事で呼びに来る。
僕はコックに「あとはもちを入れたらOKだ。」と言い残し、お客さんたちの部屋に行って用事を片づける。

そのあと、キッチンボーイたちが大きなお盆に乗せた雑煮を運んで来た。
実はこれはサプライズとして、お客さんたちには黙っていたのだ。
鍋のふたを開けると日本の匂いがふわ~と立ち上り、僕は得意満面だ。

「さあーさあ、日本から持参したお雑煮を食べて、明日の頂上アタックに備えましょう!」
お客さんたちからも歓声が上がり、僕の得意顔はまさに頂点を迎える寸前だ。

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お玉ですくって、みんなのボールによそおうとしたら、あれ・・・・
もちが入ってない!
「おいコック、もちはどうした?」と僕は怒気をはらんだ顔でコックに詰めよる。

「細かく刻んで入れました。」
・・・・

鍋の前を離れた俺がバカだった。

細かく刻んだもちは全て溶けてしまい、ただのドロドロスープになってしまった。
さすがにコックたちをどやせないわ。

それでも、お客さんたちは「おいしいよ、元気でたわ」と慰めてくれる。
得意満面の頂点から奈落の底に突き落とされた気分の俺もそのドロドロ汁を飲みながら
けっこうイケるじゃん!とすでに気を取り直していた。

その後、寝たんだか、寝てないんだかわからないような数時間をシュラフの中で過ごし
お決まりのビスケットと紅茶で朝食というより、夜食を済ませて我々はキボハットをあとに頂上を目指す。

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ジャンボ、ジャンボ ブ ワナ!
ムズリ サイ!

僕らは全員が最高点のウフルピークに立つ事が出来た。

今世紀の中頃には温暖化の影響で消えてなくなると言われているキリマンジャロの氷河。
一足先に溶けて消えてしまったのは、日本から持参した佐藤の切り餅だったけど
我々の気持ちも、このアフリカの大地の頂点に溶け込んで行くのを感じた。

アフリカ、この地の水を飲んだ者は また必ずこの地に帰ってくる・・・

デナリ 大いなるもの

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マッキンリー
地元では「デナリ おおいなるもの」として呼ばれてきた。

旧ソビエトとの冷戦当時、ヨーロッパへ向かう飛行機はデナリの上空を飛び、アラスカのアンカレッジ経由で飛んでいた。
飛行機の窓から見るそいつは、他の山々を圧倒してデカク、まさに大いなるものあった。
僕はそいつに1992年と2005年に2度登頂している。
今日は、その2005年の思い出について書いてみる。

この度の遠征は、お客さんから依頼があったので募集企画することとなった。
「行きたい!」という気持ちだけでは、登れないのがマッキンリー。
僕は月1で参加メンバーを鍛える合宿を2年間行い、その日を迎えた。

ドタキャンなどもあったりしたが、総勢5名のちょうど良いサイズでの遠征となった。

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アンカレッジからアラスカ鉄道に乗って、タルキートナという小さな村に、そこからセスナ機で北東カヒルトナ氷河の標高2200mに降り立つ。ここにはネパールのようなポーターはいなく、自分たちの荷物は自分たちで担ぎ上げなければならない。
約1か月分の食糧とガソリン、ロープや個人装備など合わせると総重量は200㎏を超える。
一人40㎏超をザックと橇に乗せて引っ張り上げなければならない。

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ベースキャンプとなる4200mまでは、この橇を引きながら4~5日の行程となる。
キャンプ地に着くと風よけの雪のブロックを積み上げ、テントを張る。
テントの中ではひたすら雪を溶かして水を作らなければならない。5人分の1日の水の消費量は20リットルにもなる。

マッキンリーの年間登山者は1500~2000人くらいで、そのうち登頂できるものは500人程度と言われている。
それくらいの人数が氷河の山に入るとゴミやうんち問題などもあって、ごみは完全お持ち帰り、うんちの方はチームごとにまとめて
氷河のクレバスに落として片づけるというルールが徹底されている。
実際には、蓋付きのポリバケツにうんちをする。次の人は、その上に重ねてする。その次の人はさらに重ねてする・・・。
中身はまとめて、クレバスに投げ捨てる。

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ベースキャンプから上部は急斜面となり、橇は使えないのでザックで担ぎ上げる事になる。
ハイキャンプ5200mへは2~3度に分けて食糧や燃料を上げ、高度順応を図る。

ハイキャンプに着いた我々はテン場を整地していったんテントを張り、その中にデポ品を収納し、その場にテントをつぶして
雪を乗せておく。無人のテントが風でふきとばされないようにするためだ。
嵐のときのマッキンリーの風は凄まじく、風速は80mを超える。あの植村直己も山田昇もこの風の餌食になったものと思われる。

デナリ2005 136.jpg

これがハイキャンプ。

いったん、ベースキャンプまで降りて、次の好天を狙って頂上アタックのためにハイキャンプに再び上がって来た我々が目にしたものは
つぶしておいたテントの上に乗っかている、おおいなるモノだった。
テントは完全埋没ではなく、それとわかるように四隅を雪上にのぞかせ、赤旗までたくさん打っておいたのだが、これかよ!
標高の高いハイキャンプでは、ポリバケツを担ぎ上げる余裕のない連中は、そこらへんで用を足してしまうのだが、
平坦地と言う事でやってしまったんだろうな、クソ!

気を取り直して、うんこの乗ったテントのポールにテンションをかけ、ファイナルキャンプを建設、明日の頂上アタックに備える。

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翌日、晴れ渡る中、北米大陸最高峰のてっぺんに立つ事ができた。

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無事下山した我々はタルキートナから足を伸ばして、釣りを楽しんだ。

デナリで、おおいなるもの出たなり・・・by コロ助

ガイドを殺す気か!

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北海道は未だ、蝦夷梅雨・・・
先日来の雨続きで、登山口へつながる多くの林道が土砂崩れなどで通行止めとなってしまい、せっかくの海の日の連休だというのに
予定がキャンセルとなってしまった・・・。

ガイド殺すに刃物は要らず、雨の三日も降ればいいってか!

明日から雨、曇り予報の今日はお客さんを誘いだし、小樽の赤岩へ。
今日の小樽は気温27度、湿度91%と蒸し暑い。

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岩も湿り気味で、グッと抑えるとジュワっと水が染み出てくる・・・ように感じたが。
さすがに、それはないか!

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暑さも手伝って、手汗で滑る。
全身から汗が吹き出し、おやじ臭を醸し出しながら、必死のクライミング。

さらに裏側のクラックルートに突っ込んで行くと・・・
なんとビショ濡れではないか!

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カムを突っ込みながら、なんとか抜け出す。
フォローする熟女客も濡れた岩にてこずりながら、なんとか抜け出して来る。

もうそろそろ、勘弁してください!って感じです。



俺じゃない!

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朝早く札幌駅に集合したお客さん達はギューギュー詰の車に押し込まれて、登山口に向かう。
途中、トイレタイムやコンビニタイムなどを取りながら・・・

「うわ、なんだこの匂い!誰か屁こきやがったな。」
運転中の俺は息を止め、匂いをかがないようにエラ呼吸に切り替える。
誰も口を開かない・・・。
屁をこいた本人以外は犯人は俺だと疑っているんじゃないだろうか・・・。
ここで窓を開けるのもわざとらしいし、「くさいですね。」も犯人を傷つけるし・・。
ましてや「俺ではありません。」はもっとも不適切だ。

結局、時間に解決してもらうしかない。
2~3分もすれば、匂いは拡散していなくなる。
それにしても「出物、腫物、所かまわず」とはよく言ったものだね。

車内放屁事故、けっこうあります。

俺には犯人の目星はついているのだが絶対言わない。
お客さんをまもるのがガイドの仕事だから。

神対応は「すみません、やっちゃいました。」と
身代わりを名乗りでる事か!

登山前は快食、快眠、快便の絶好調でご参加お願いします。

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臨時 利尻岳

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臨時 利尻岳登頂プラン
8/3(金)~5(日)
6万円
参加者募集中

大好評につき、追加企画

リシリブシ、リシリアザミ、ボタンキンバイなどの固有の高山植物が見ごろです。
ウニなんかも食べごろです。

かなり、ゆ~くり登るよ!

臨時 利尻岳

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臨時 利尻岳登頂プラン
8/3(金)~5(日)
6万円
参加者募集中

大好評につき、追加企画

リシリブシ、リシリアザミ、ボタンキンバイなどの固有の高山植物が見ごろです。
ウニなんかも食べごろです。

かなり、ゆ~くり登るよ!

カラスにやられた・・・

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天気の良い日、小樽赤岩にてロッククライミング中のできごと・・・

まずは東赤岩のショートルートで足慣らし。

この場合、いらないものはザックに入れて遊歩道の所にデポして、クライミング装備で取り付き地点まで降りてから
登攀ルートを登ってくるのが常なのだが、登り終えてザックの所に戻ってくると、なぜかザックが転がっているではないか・・・。

気にもせず、移動して次のルートへ。
同じようにして、ザックを置いて登ってくると なんとザックの中身がそこらに散乱しているではないか!

赤岩では、カラスがザックにイタズラを仕掛けてくるのは昔から良くあることで
ファスナーをくちばしで開けたり、半開きのザックなんかだと中身を引っ張り出されたりなんてことは
よくあったし、アプローチシューズを咥えて回収不能な崖下に落とされたりした事なんかもあったのだが、今回のようにザックを食い破って、おにぎりを盗られたのは初めて。

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これは、ショック!
ミレーのトリロジー35はお気に入りのクライミング用ザックだったのだが・・・

見るとすぐそばに、犯人と思しきカラスが「あーあー」ともっとよこせ!的な態度。

石を投げつけたって馬鹿にしたようにヒラりと交して涼しい顔をしてやがる。

対話の通用する相手ではないしな・・・
油断した自分が悪かったと凹むか、毒まんじゅうによる制裁措置か・・・

どうする「北のトランプ、俺」・・・

アポイ岳と様似山道

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北海道で最も早い高山植物の開花を告げる南日高のアポイ岳。
急に早まった雪解けに花の状況を心配したが、そこはやっぱりアポイ岳、お約束通りの満開フラワーが待っていました。

平日にも関わらず、登山者はけっこういました。
バス登山も3台。

登山口からすぐに、オオサクラソウのお出迎え。
5合目の避難小屋を過ぎると、いよいよ花のアポイのクライマックス。

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まずは、色の抜けたのが特徴という「アポイアズマギク」
色がないので、なんとなく有難みに欠けるが7合目まで、満開ロードが続く。

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お待ちかねのサマニユキワリのぼんぼりもたくさん見られました。

そこに現れたのが、大学時代の恩師でもある北海道の高山植物の第一人者のS先生。
アポイの高山植物を調査中なのでしたが、貴重な花々は鹿たちに食べられて、ヒダカソウなんぞは壊滅状態だと嘆いていました。

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岩の割れ目に咲くヒダカイワザクラはこの場所に、僕がガイドを始めた35年前から、そのまま咲いているのだがなぁ…
さすがに、これだと鹿は食べづらいかもね。

翌日は幌満から冬島までの様似山道をハイキング。
こちらは明治の頃に付けられた古道の復活版。

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天気良く、新緑の中を気持ちよく歩くこと3時間で冬島到着。

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昆布漁は7月の中旬が解禁だとかで、今獲れているのは流れ昆布だそうです。

高速道路「日高道」も厚賀まで延長となり、札幌からは片道3.5時間でアポイ岳へ。
昔は5時間かかって、さらに日帰りしてたのは、今にして思えばかなりの無謀だったかもなぁ・・・。

札幌に戻ったお客さんたちが「どっか、おいしい店へ」という事で
大学の同級生が経営する札幌駅北口の「えりも亭」へご案内。
私は車なので、入口で引き継いで解散しましたが、3日続けて、えりも料理で大丈夫だったんでしょうか・・・


ロープワーク講習会

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5月24日(月) 18:30~20:00 3,000円

ノマド5階 エレベーターホールにてロープワーク講習会を行います。

ロープの捲き方や結び方、支点作り、簡単レスキュー技術などをわかりやすく室内にて行います。

ハーネス、スリング、カラビナなどはノマドが用意します。
会社帰りに体ひとつで参加OK!

ロープワークの基本を身に着けましょう。

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春の八甲田

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パドルクラブ共催で春の八甲田の春スキーに行って来ました。
かつては室蘭‐青森の航路が便利で毎年のように通っていたのだが、廃線になってしまって足が遠のいていたのだが
久々の復活企画。

八戸港に上陸、新幹線で東京と大阪からのおばちゃんたちも加わり、賑やかなメンバーとなった。

初日はロープウェイで「銅像コース」でもと考えていたのだが、山頂の風速25m/secで運休!

風を避けて南八甲田の猿倉岳を目指すことにした。

山頂までは1.5hのラクラクハイクなのだが、山頂に近づくほどに超強風!

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それでも頂上直下の大斜面は八甲田らしいオープンを味わう事ができた。

長年お世話になった猿蔵温泉にも ちょっくらご挨拶を済ませ、お宿「酸ヶ湯」へ

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さっそく「ひば千人風呂」へ。
こちらは混浴で画像なし!
外人とおばあちゃんたちがいっぱい入ってましたが…

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長い廊下
1~5号館まであり、宿泊客もいっぱい。
夜は津軽三味線のライブもやってました。

翌日も強風でしたが、南八甲田の人気斜面 小岳の南斜面を登る。
下部はさすがにブッシュも多く、川も口を開けていて緊張を強いられる。

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高田大岳には怪しい雲がかかって来たぞ!
3時間近い登りで、小岳に登頂。
そろそろへばって来たみんなをだまし、箒木場方面に滑り込む。
雪上でランチタイムを取り、「登り返しですよ~」
セカンドランは長大な南斜面を国道まで滑り込む。

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せっかくだからと十和田の蔦温泉まで足を伸ばし、開湯千年の湯に浸かってのんびり。

酸ヶ湯に戻って、さらに温泉に入り直して冷えたビールで乾杯。

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最終日はようやく動いたロープウエイで山頂から銅像コースを目指すのだが、前岳のコルを乗っ越す所の雪が切れていて
藪漕ぎが大変でした。
「もうダメ~」の降参するお客さんを叱咤激励して藪を5か所ほど超えると、ようやく雪の斜面に出た。
ここからは、ブナの森を快適に滑り銅像茶屋に到着。
「遅いので心配でした」というパドル店長の出迎えを受ける。

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青森駅地下の寿司どころ三國で「大間のまぐろ」切り落とし丼を食べて終了。

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東北の春スキー、とてもハッピーでした。
来年は「鳥海山」というリクエストをいただいてます。
どうですか?
募集8名!先行予約受付中です。







ナメワッカ岳募集

日高の秘峰ナメワッカ岳(1799m)に行きませんか!

最高峰幌尻岳に対峙するナメワッカ岳は日高で最も行きづらい山と言えます。

残雪を利用してアプローチする時期限定のこのチャンスにチャレンジしてみませんか!

6/2(土)~4(月)
ガイド料:60,000円
ピッケル&アイゼン テント2泊

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GWの締めは富良野岳を滑る

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5月6日(日) AGノマド+パドルクラブで富良野岳のバックカントリーに行きましょう!

通常、富良野岳といえば、正面に見えているジャイアントスロープを滑るのですが、この時期はザラメ雪に変わっているので
ホコ岩までも楽勝。さらにそこから北東面のシュートを富良野岳北東カールまで滑り込みます。
さらに三峰山沢のお帰りコースも楽しめます。
まさに春ならではの限定ルートです。

札幌駅7:00または、バーデン前9:30集合

参加料金:15,000円

絶賛 受付中

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2018 夏山パンフレット完成

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お待たせしました。
2018夏シーズン パンフレット完成しました。
会員の皆様には、今日か明日にはお手元に届くよう直送されますので、お楽しみに!
またツアーの内容はノマドのホームページからもご覧になれますので、待ちきれないお客様はそちらから
アプローチしてください。
http://www.ag-nomad.jp

パンフレットのスタイルは大きく変更になりました。
これまでの冊子タイプを1枚の見開き版に。
ツアースケジュールはカレンダーと各ジャンルに分けてあります。

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カレンダーから自分の予定に合う日をチェック!

ジャンルは
1.日本百名山の北海道9山…人気の幌尻やトムラウシは複数回設定あり
2.日本200&300名山の北海道26座…芦別岳や天塩岳、ペテガリ岳など 縦走やセットものも多数設定
3.北海道百名山  こちらは諸説あり130山ほどチョイス 札幌岳やアポイ岳など身近な山もあります。
4.沢登り…クワンナイ川や登山道のない日高の山など レベルもさまざま
5.フットパス…人気の北根室ランチウエイや滝川菜の花フットパスなど楽ちんコースも多数
6.ロッククライミング…人気のフリークライミングや初めての方のためのロープワークの講習会などもあります。
7.渓流釣り…昨年ブレイクした釣りツアーはさらにパワーアップ、頂上には登りません。

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また、ヨーロッパアルプスハイキングやヒマラヤトレッキングなど世界の山々を尋ねるノマド山と秘境の旅は
http://www.hokkaido-nomad.co.jp
に多数掲載!

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ガイドスタッフも新戦力が加わり、安心サポートお任せください。

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こちらは先日ニセコで行われた「北海道山岳ガイド協会」の年に一度の総会の集合写真です。
約100名の会員は全員が日本山岳ガイド協会のガイド資格を持っています。
総会と合わせて行われた技術研修会で危急時対応の技術などのリフレッシュも行いました。

北海道の山はまだまだ、雪に覆われていますが夏山の受け入れ準備は完了。
皆様のお申込みをお待ちしています。
ガイドたちは、もうしばらくは滑ってますけどね、テヘッ!






PEAKS 4月号

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山の月刊誌「REAKS 」のインタビューを受け、今発売中の4月号で紹介されました。

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編集者的には、還暦を過ぎてなお現役という所をピックアップしたかったようだが、「じじぃ扱いすんなよ!。危険物取扱注意がセールスポイントだぞ」

文中には「飲んでいるのは焼酎だけ、アミノ酸のサプリなんぞは飲んでいない!」とか
これからガイド人生を歩もうとする若きガイドたちの鏡!なんて褒め殺し的な表現も・・・。

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インタビューは自宅と札幌近郊のアイスクライミングエリアで半日に渡って、収録されました。
立ち読みできるほどペラくはないので、ぜひ買って読みましょう!

夏山新製品のカタログも兼ねて1,000円はお買い得です。

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来年は「Foll Line 」の表紙を飾る予定!
・・・ってか!

アイスクライミング&パウダー最終回

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真冬の北海道を満喫するなら、パウダースキーとアイスクライミング!
1~2月とハイシーズンが被るのが悩ましい所なのだが、「両方やりた~い」という要望にお応えしたのが
このシリーズ企画。今年は全5回の今回が最終回でした。

初日は層雲峡ブルーウルフを目指すはずでしたが、お一人様スノーシューを忘れて来てつぼ足でトライするも
ラッセル埋没激しく、早々に敗退して「錦糸の滝」へ転身。

さすがに氷が解けだしていて流水を浴びながらの登攀となる。
ビレー器具「グリグリ」に氷が詰まってしまい作動せず。

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風が冷たく、こっこう堪える。

翌日は北見峠から「チトカニウシ山」へ。

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気温は低いが快晴。
だらだら尾根から最後は急登。
最後はクトーを駆使して登頂。

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お楽しみの大滑降は北側斜面に飛び込むのだが、全面アイスバーンにうっすらパウダー。
危うく滑落ピンチもあり、こちらも早々に撤退。
南側に戻ると少し緩んだ平和な林間滑降が楽しめました。

ギアたくさんの「アイス&パウダー」次は12月まで、お預けです。

最近の俺

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恵庭岳

興奮と感動を呼んだピョンチャンオリンピックも終わってしまった。
開幕当初、時差のない韓国にも関わらずジャンプ競技があんな遅い時間(23時くらいだったし)に飛んでる事に腹立ちを覚えた人も多かったのではないでしょうか…
しかも、風!
吹いたり、止んだり…選手を翻弄。
それでも高梨サラちゃん、メダル取れて良かったわ。
次のオリンピックからは室内競技だな、ジャンプも。
その方が公正だし!

そもそも、会場周辺に雪がない。
アルペンにしろ、クロカンにしろ、コースの外は枯葉の風景。
ふだん粉雪にまみれて、朝の除雪に苦労している北海道人としてはあんな雪のない街が冬季オリンピックに立候補した事自体が信じられな~い。

ともあれ、最後の方は道産子カーリング娘たちの「そだね~」に癒されながら待望のメダルに届いたときには感動ものでした。
北国の人はなんでも言葉を短くしてしまうらしく「そうだね」が略されて「そだね」になったんだとか。
まぁ、「北海道弁」だし、かわいいおねぇちゃんたちが使っている分にはなんも問題なしだったが、
あれが東北あたりのチームだと「んだな」「んだべ」に変わり、西の方のチームが出場したりすると
「せやんけ」とか「ヤップ、ヤップって言うとるやん」ってな感じになるのでしょうか…?
視聴者にチームの考え方や作戦をわかりやすくするために取り入れたという選手たち各自が着けているピンマイクですが、心の中が垣間見えるようでちょっと怖いかも…。

山岳ガイドが着用したら「ちぇっ!」とか聞かれちゃうかもね…。

週末は支笏湖に飛び込むようなダウンヒルが売りの「幌平山」へ行って来ました。
「イチャンコッペ山」という信じられないような名前の山の隣にある山です。
なんかちょっと「ピョンチャン」に似てなくね?
北斜面の粉雪と南斜面のオープンバーンを楽しめました。

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こちらは先週のアイスクライミング風景。
こちらも信じられない地名で濃昼と書いて「ゴキビル」と呼びます。

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触覚のようにも見えるアイスアックスを2本振りかざす様は、まるでゴキブリみたいかも…。

あっ、そろそろ仕事に戻りま~す。

能取岬のアイスクライミング

毎年恒例となった流氷接岸となるこの時期の網走能取岬のアイスクライミング。
高速道路が遠軽まで伸びたとはいえ、札幌からは400㎞のドライブだ。
能取岬の路上駐車場所?には既に「迷惑駐車お断り」のビラが貼られた車が10台ほど停まっていた…。
一番後ろに縦列駐車。

まずは、道路から一番近いF4「くじらの滝」へ。
上から覗き込むと懸垂下降の準備中で「これで終了」との事。
トップロープを設置して各自2トライづつ登ってその日は16:30終了。

夜は網走ナイトに繰り出す。
「たちポン」美味し!

2日目は一番のりでF7「オジロの滝」へ。
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気温はプラス。暖かく氷は緩い。

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海抜0mからスタートできるアイスクライミングは日本でも、ここくらいではなかろうか…

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流氷も接岸していて、波の音も遮断され極めて静か。
遥か沖の方には真っ白な大陸の様に盛り上がった流氷が迫ってきているのが望まれた。
上から見るとまるで「ナスカの地上絵」のような模様が見えた。

2本目はF6「3本柱の滝」へ。
今年は発達悪く1本しか届いていない。
しかも細い!

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雪が激しく降り出したが、もう1本。
F5「トッカリの滝」
傾斜の緩い15mほどを登り、帰りがけの駄賃とする。

今日も網走ナイト。

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これはクリオネ
食べられません。
居酒屋の水槽に展示してありました。

その夜、お客さんは流氷祭りの会場に繰り出し、「ホタテのつかみ取り、ならぬスコップのすくい上げ」で
17枚掬い上げたそうです。参加費300円で…。

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最終日はおまけの滝へ。

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この日、道央道は吹雪で比布と深川の2か所が通行止めとの事で道東道帯広経由で札幌へ帰る。
ロングドライブでへとへと。
ピョンチャンオリンピック女子ジャンプの高梨の1本めを見た所でお休み…チャチャチャ!


無敵の二人

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スキージャーナルという名門のスキー月刊誌が昨年の12月号で廃刊になった…
小学生だった頃、父親が買ってきたその本の中ではキリーやシュランツなどのヨーロッパの選手たちや杉山進や三浦雄一郎といったスター達の滑りに心躍らせたものだった。

競技スキー・基礎スキー・フリースタイル・バックカントリーと滑りのスタイルは細分化し進化を遂げて行く。ただし、スキージャーナルの中で「山スキー」を扱う事はなかったな。

紙の本が売れない時代だ。若者たちは新聞さえ見ない。
全ての情報は携帯電話の中に詰まっていて、しかも最速で手元に届くから…。
重たい本や分厚い本にお金を払わないよなぁ。

それでも俺は本屋めぐりが好きで、新刊や話題の本などにはひととおり目を通し、気になる本があれば買って読む。

「無敵の二人」は偶然見つけた本でしかも分厚く、値段も1800円くらいしたが買ってしまった。
舞台は北海道。女性トレーナーが北海道初のボクシング日本チャンピオンを育てる青春ドキュメントだ。

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スポーツの世界には雪国のハンデと言うものがある。
高校野球では田中将大率いる駒大苫小牧が全国制覇を果たしてからは、そんな言葉も消し飛んだが
それでも雪国のハンディはある。
ボクサーも冬はロードワークができないというのがハンディらしい。
また、ほとんどの試合が東京の後楽園ホールで行われるため、新人ボクサーにとっては毎回のアウェイだという。

のちに日本チャンピオンになる畠山正人は「東京に呼び出されて、けんかをしに行く」と表現していたが
「絶対に負けない!やられたら必ずやり返す」という折れない心で最後まであきらめなかった。
痛快なストーリーだったわ。

もうすぐ韓国で冬のオリンピックが始まる。
選手団の半分以上が北海道出身者との事だ。
彼らには雪国育ちのアドバンテージがある。
ここは一発、世界に向けてぶちかましてほしい所だ。
「楽しんで来ようと思います」なんて甘い事言ってるやつは、この本を読んでからピョンチャンへ向かえ!

雄冬のババロア

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2月2日(金)北海道は荒れ気味の天気で千歳空港のダイヤは大幅に乱れていた。
合計107便が欠航したとの事で香港からやって来るはずのお客さんから「東京まで来たのだが、明日のアイスは参加できず」の連絡が入る…

3日(土)一人に減ってしまったお客さんと待ち合わせて、雄冬ババロアへ。
先週まで続いた暖気のせいで結氷状態はよろしくないが、まあ登れる状態。
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2ピッチで抜けて、灌木の根っこでビレー。
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このあと隣にある「キャンディ」にトップロープを掛けて遊んでから帰る。
午後から日本海側沿岸は地吹雪となり、厚田のあたりはホワイトアウトで
前のめりになって運転して帰って来た。

翌日は遅れてやってきたお客さんと合流して、近郊のアイスクライミングに出かける。

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彼の今年のプランはこの後、冬の富士山に登り、4月にヒマラヤのアマダブラム、6月にデナリ
7月はシャモニーで過ごし9月にシシャパンマ、11月にアコンカグアへ行くそうです。
ビックリぽん!

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プロの写真家でもある彼がナイスショットを撮ってくれました。



氷と粉と

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天気の良い土曜日にキャニオンアイスクライミングに行って来ました。
なんと先週の暖気で、氷がバックり割れていました。
登る予定のラインだったのですが、バッターンと来そうで、トップロープでイタズラに変更。

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クレバスの迫力で参加者たちは大興奮!
クレバスの中を撮影していましたよ。

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バウアーポーズでスクリューをねじ込むのは、腰に堪えます。

翌日の北海道はこの冬一番の冷え込みで、キロロ山頂の温度はマイナス15℃。
本日は多少のメンバー変更はあったもののスライドして連ちゃんでパウダー滑降。
上空は風が強まって来ていてうなり声を上げている。
風下斜面へ逃げ込みパウダーライディングを楽しむ。

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時折、青空ものぞいてくれるが気温は低いまんまで、休憩もそこそこに登り返し繰り返し
ドライな粉雪を堪能しました。

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ダケカンバもバウアーポーズ!

温泉がありがたかった~

こな粉な週末

ノマドパウダー合宿が明けて、予想通りにいい雪が降りましたよ。
チクショー!

13土曜日
パドルクラブ共催で札幌国際スキー場外パウダー

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手だけ!

2本目は日当たり良好なパウダー

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ん・・・なんかゴミが落ちてる?

初参加の人や遠い所から参加してくれた人たちも大満足!

なんで、こういうのがノマド合宿に来ないかね~
この日は自分の写真なし!

14日曜日はミレー共催でKIROROパウダー
今日も天気良くなりそうだぞ…

リフト終点に着くと降り場でトラぶってカーボンのストックがポッキリ…
こんな時のための林店長!
スノーボーダーなので、ストックはなくても大丈夫と貸してくれました。

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この日は全部で3本!
まだまだ、お替りしたかったそうですが私的には2日間連続でいいのをいただき
ゲップが出そうでした。

パウダー週刊始まりました。
ノマドでは連日、どっかこっかのパウダーやってますんで、奮ってご参加ください。
雪の上で会いましょう!

ノマド合宿

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予定通りの日程でノマドパウダー合宿を行った。
ところが山は先日の雨にやられていて…

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バックのシャモニーの山はかっこいいのだが、雪がよろしくない。

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雪の塊がごろごろしていて、なかなか攻められないのだが、精いっぱい攻める、攻める。

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粉まみれとは行かなかったが、久々にスタッフ揃い踏みでした。
というよりもノマド合宿で晴れたのはじめてかもね…

今週末は、あちこちの山でいい思いできる予定です。

New Year

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2018年の新年、明けまして おめでとうございます。

ノマドでは昨年より会員増加に伴い、年賀状を停止いたしていますので、私の手書きのイラストにて
新年の挨拶とさせていただきます。

今シーズンは早くより積雪量また温度低下に伴い山の雪も谷の氷も絶好のコンディションを維持しています。
スタッフ一同、皆様の参加をお待ちしてますので、よろしくお願いします。

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ご主人の体調不良により閉店中の旭岳温泉ロッジヌタプカウシぺは健在ですが、
現在なを、再開に向かって準備中です。

そんな、こんなで今年もよろしくお願いします。

層雲峡アイスクライミング&黒岳パウダー

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ガイドがもらえるプレゼントは、お客様からの貴重なリクエストでしょうか…

という事でこのクリスマスは「アイスクライミングした~い、だけどパウダーもした~い」と言う贅沢な
リクエストをいただき層雲峡へ行って来ました。

この冬は例年以上の積雪と冷え込みが続き、アイス王国 層雲峡のコンディションもバッチリ!

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「錦糸の滝」も上々の出来栄え、Wガイドで2本のロープを張り、アイス初体験者も交えてワイワイ…
全員が3トライづつ終えるとすでに16:30。
真っ暗になる直前に車に戻る。
12月は陽が短いね。

温泉に戻り、夕食も済ませるとお楽しみの夜の部の始まり…
ビール飲んで、ワイン飲んで、焼酎飲んで、コルク抜きを忘れてきたので、部屋鍵でコルクを押し込み、
最後はボールペンでオープン!
それにしても飲むね、この人たち…

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翌日は黒岳ロープウエイから山頂を目指してパウダーをいただいちゃおうという魂胆。
ロープウエイ駅に車を乗り付け、キャリアから板を下ろしていると次々と顔見知りが現れ
雑談対応に追われる。おっと、こうしちゃおれないとチケット売り場へ。
「出発しますよ、お急ぎ下さい」の声にあわてて乗車!
しばらく雑談して、ニューブーツを履いてきた参加者に「良さげな靴ですね~」なんて言っていると
「あら!」 俺の足元、かなりライト!
スキーブーツに履き替えるの忘れたまま、ロープウエイに乗っちまったぜ!

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トホホな気分で折り返し便で靴を替えに降りる。
超特急で靴を履き替え、一人トレースを追う

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先行するみんなにようやく追いついたぜ!
気のせいか、太陽に「バカモン!」と怒られてるような…
先頭に立ってラッセルを変わると、先ほどまでのネガティブな気分から一転してポジティブに切り替わる。
しかも風も強まり、ますます追い風気分に!

風の強い黒岳山頂まで到達
視界はある。

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山頂からのオープンは走るパウダーでサイコー!

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お替りもいただき、充分にクリスマスパウダーを堪能!
お客さんたちの「サイコー」連発を聞いて救われた気分になる。

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アイス&パウダー
道具が増えるとやる事も増えるから、忘れ物も増えるわけだな…


分水嶺

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東大雪を舞台とした笹本稜平の「分水嶺」が文庫化されたので買って読んだ。
絶滅したはずのエゾオオカミに命を救われ、その消息を探す田沢と亡き父の遺志を継いで山岳カメラマンとして活動する風間…

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一大山岳リゾート計画が持ち上がり、事態は急転

冬の石狩岳シュナイダーコースをスキーでほとんど登ってるし…無理でしょ!
山の中でも携帯電話がバンバン繋がっているし…
シュナイダーの尾根の取り付きも圏内に…無理でしょ!
しかしストーリーとしては携帯がつながっていないと展開していかないから大目に見る!

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風間の父が見つけ出したという「ニペ撮影の秘密のスポット」付近から望むニペソツ山…
ここらあたりから見るニペソツ山が一番尖って見えますね。

だいぶ以前…というか10年ほど前に私が体験した「送りキツネ」のお話…

三石町から山道の峠を越えてペテガリ岳に向かったときに林道の途中からキツネが現れ、道を先導してくれた。そいつは時々、立ち止まり我々の方を振り返り、近づくとまたスタスタと歩きだす。
30分間に渡って我々を先導してくれた あのキツネは実はオオカミではなかったのか…?
なぁ~んて思いたくなるようなシーンも出てきます。

ノマドHp不調により、今週末前後のツアーが全て売り切れ表示になっていますが
充分、空きがありますのでお電話にてお問い合わせくださいませ。
こちらは圏内です。

バックカントリー入門講習会 IN ミレーストア札幌

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12月15日(金) 18:00~19:00
ミレーストア札幌「札幌ファクトリー2条館3F」
バックカントリー入門者のためのスライド&トークショーを行います。
入場:無料 定員15名(要予約)
*:来場の皆様に限り、店内商品全30%オフ…ウエア、ザックなどNewモデル多数入荷、ビッグチャンス!

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BCスキー&スノーボードを初めてみようという方へ向けた講習会です。
バックカントリーの楽しさや気を付けるべき点、装備についてやオススメコースなど
ベテラン国際ガイドが自身の体験談を交えながら楽しく講習します。

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お待ちしてます。

松前小島

最近のニュースで北朝鮮から漂着した箱船のような漁船が渡島半島沖の松前小島に漂着。しかも島の番屋から電気製品やバイクなどを盗み出したのが話題になっているのだが…。

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時は1991年、俺34歳の時まで話は遡る…
なんでも、この北海道の南海に浮かぶ孤島には高さ200mの未踏の絶壁があるらしいという情報を手に入れた俺たちは、漁船を頼んでザイルとカム、そして大量のハーケンを持ち込んで初登攀をねらうべく、島に渡ったのだが…
島には唯一の港があり、今ニュースで話題となっているTVや冷蔵庫を盗まれたという番屋で
当時は老夫婦が管理人として、夏の間時々滞在しているとの事だった。
無人島なのだが、水が流れていて炊事に不自由はしなかった。
島には夫婦のほかに野良犬が一匹いて、夫婦の飼い犬ではなく漁師が置き去りにしていった捨て犬との事だった。我々が「シロ」と名づけたそいつはしっぽを振って近寄ってきて、エサのおねだりをする。すっかり仲良くなってともにキャンプ暮らしをする事になる。

翌日、島の頂上まで藪漕ぎで登った我々は広大な陥没火口と西の海に沈みゆく太陽を見送り、しばし感動したものだった。キャンプに戻ってみると作り置きしておいた鍋料理はまるで誰かが洗ったかのようにピカピカしていてびっくりしたのだが、犯人は「シロ」だった。
腹ペコの我々を見かねて、漁師が夜、イカ漁に出て、摂れたてのイカ刺を振舞ってくれた。

さて、問題の大岩壁だが、なんとかアプローチを試みるのだが、避難港のある南東岸以外は荒波と断崖に阻まれて近づく事もできず、
また透明度20m日本一を誇る美しい海に魅了されてしまい、早々に初登攀の夢はどっかに消えてしまい、焚火と酒の夜が続いてしまった。

島を離れる日に漁船で大岩壁の下まで行ってもらったのだが、海面から荒波打ち付ける垂直の200mは確かにあった。未だに未登のまんまだ。

さて、その後1993年7月に起きた北海道南西沖地震による津波は奥尻島をはじめ、沿岸に多くの被害をおよぼした。その際に松前小島の避難港に逃げ込んで難を逃れたという漁師のインタビュー映像がTVに流れた。小島の港で話す漁師の後ろにあのシロがちらりと映ったのは俺は見逃さなかった。

野良犬として何年も島で越冬し、津波からの難も逃れたしぶといやつ…
さすがにもう生きてはいまいが松前小島と言えば、思い浮かぶ懐かしい夏休みの思い出だな。
それにしても北朝鮮の連中に俺の青春の思い出に上書きされて、がっかりだよ。
来んな!

パドルクラブ共催BC入門

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「初めての方のためのバックカントリー入門」講習会を札幌テイネのゲレンデ&コース外にて行いました。

スキーやスノーボードをゲレンデで覚え、そのうちコース脇のちょいパウなんかを滑っていると
ゲレンデの裏側や山を滑りたくなってくるのは人情ってものでしょう。
しかし、そこは時にホンモノの冬山になっちゃったりして、毎年のように「なんちゃってBCヤー」が
全国各地の山々で遭難騒ぎや痛い目に遭っていたりするのは、枚挙にいとまがない…

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そうならないように!の講習会です。

まずは、装備の紹介や説明をテイネハイランドスキーセンター内で。
その後、リフト利用でサミットへ。
いきなりシールハイクさせない処が味噌だったりして…

圧雪された足場の良いところでビーコンWチェックの方法を実技。
その後、ビーコンサーチの方法やシャベリングの方法を一通り、解説。

「では、ハイクで頂上へ」という流で手稲山山頂へ。
見晴らし良く、眼下に石狩湾そしてあれは銭函天狗岳

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昼休みを挟んで、「かんたんロープワーク」で
「崖を降りる」&「穴に落ちた人を引き上げる」などを講習。
これは、みなさん関心があったようで熱心に練習してました。

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その後はゲレンデに出て、「BCでの安全な滑降方法」や「リ・グループ場所の選び方」などを解説しながら
滑り下りました。
参加者のみなさんは、初めて聞く知識も多かったようで、質問なども多く手ごたえがあったようです。

さっそく、ロープやカラビナを買いに行った参加者もいたのでは…?

ノマドでは12/10(日)にもテイネ山で同内容の講習を行います。
興味のある方は、ぜひとも ご参加ください。
道具のレンタルもできますので、初めての方もどうぞ~!



雪崩講習会 IN 函館

函館山岳会に招かれて「雪山登山での雪崩の危険性と安全対策」という題目で2時間 喋って来ました。
スライドショーで2時間は長い…。
だいたい、寝る人でるんだよね。

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みなさん、まじめに聞いていただきました。

まずは、疑似埋没体験を会場で全員に味わってもらい、雪崩の恐ろしさを体感。
息を吐き切った状態から横隔膜をブロックして、浅い呼吸を1分間。
これには、皆さん苦しそうでしたね~。

そのあとは、自身の雪崩体験をお話し。
実際に雪崩に遭って生還した人の話ですから、説得力満点。
この話は、けっこう質問も出ました。

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エアポートアプローチ
これは埋没者の発見方法で「飛行機のランディング体制のように、最後はスピードを落としてビーコンを下げながら近づけ!」という話なのだが

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こちらの絵は、今から6年前に私が書いたものです。
要点は得ているのだが、距離が入っていない…。
ターゲットまでの距離10mと3mの所から飛行高度とスピードをスローダウンしていくのが戦法です。

デジアナな講習でしたが、動きも交え「居眠り者ゼロ」でなんとか終了まで持って行けました。

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「思わず、聞き入ってしまいました」と主催者の幹事さんから言葉をもらえて嬉しかったな。

道南地方では、ビーコンの普及はこれからかなぁ。
まぁ、今回の講習会がきっかけとなれば幸いです。

告白

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実は焼酎ビックマンをやめました…
1日800㏄、5日で4リットルというペースで飲み続けて、早30数年…
ついに来たか~と喜んだ皆様、残念でした。
先日の健康診断でも肝臓および、その他内臓機能は全てAAAでした。
では、なんで…
まぁ、要はステージを上げたというか、乙類の芋焼酎にシフトチェンジしただけです。
今年の誕生日で還暦を迎えたのですが、その折に何人かから「いい焼酎」をいただいたのがきっかけとなり
しばらく甲類のビッグマンから遠のいていたら、なんか調子が良くなったので、もう甲類からはおさらばです。今は一刻者のお湯割りだな!

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秋の夜長にオススメ2冊

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期せずして似たような題材で「確定死刑囚の冤罪」に挑む元刑務官や友人たちの奔走のストーリー。

それにしても殺人事件やら、自殺を望む若者やらろくなニュースのない昨今。」
ただでさえ、若者の少ない世の中なのに、年寄ばっかり長生きして
これから日本の未来はどうなって行くのやら…

日本で一番早いノマド忘年会

昨夜はノマド恒例&高齢の日本で一番早い忘年会でした。
場所はあのならッチの「サッポロッジ」にて!

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元会長のF本さん、89歳。
64歳からノマドに通う事25年間で330回だそうです。
ウエアやバッグなどは全てpatagoniaを着用、かっこいいんだわ!

若い頃にはフルマラソンにも出ていて2時間20分で走りきったとの事でした。
国体では優勝候補で北海道代表で出場したものの、途中でコースを間違えて惜しくも7位あだったとか…
80代前半のころも雪の羊蹄山に参加してスノーシューで登頂してましたから、すごい!

ガイドのスライドショーも交えながらの3時間はアッと今でした。
最後にみんなで、「ハイ、ポーズ」

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この後、ノマドは冬モードにチェンジ!
もう、皆さんには冬パンフレットは届いてますよね。
お申込み、お待ちしてます!
「早割」もあるよ!

伊豆のクライミング

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北海道内各地の山では、いよいよ雪山シーズンが始まったようだ。
とともに、外岩シーズンも終了!もう岩が冷たくて、やってられまへん。

伊豆の城ケ崎へ今シーズン最後となるクライミングに行ってきた。
前日、東京でK2ライダーミーティングに参加、その後の2次会は4時間半の飲み放題!
さすがに最後の方はべろべろでした。

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来年9月にヒマラヤのチョーオユー(8153m)の頂上からスキー滑降をたくらむ三浦雄一郎(85)と同席。
その食欲には圧倒されました。おまけに鉛入りの方片方1㎏の靴も見せてもらいましたが、ビックリ。
道理で研修会のあった代々木から居酒屋までの歩き15分で汗をかいてたわけだ。日々、トレーニング。
食事もトレーニング。

翌日は東京から急行踊り子で伊豆へ。

気温は23度、半袖クライミングでした。
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ところで、最近のクライマーたちはヘルメットを被らない…
フリークライミングは身も心もフリーでというのがスタイルだから…

俺はダサいけどヘルメットを着用するようにしてます。
昔の山友達が、ここ城ケ崎で落っこちて頭かち割って死んでるしね…

写真はエーデルリットの折り畳みヘルメット
道外、海外に出かけるときはかさばらないので重宝してます。

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フリーライド…
みんな、スキーの時はヘルメット被ってるのにね…
逆に俺はスキーの時はかぶりませんが…
音が聞こえないいんだよね
お客さんが「助けて~」って呼んだ時に聞こえないと困るし…

バックカントリーナイト

紅葉が終わったと思ったら台風がやって来て、ついでに冬もやって来て道内各地で雪便り
どうやら、今年は冬が早そう! 

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という事で、
10月27日(金)18:30~19:30 バックカントリーナイト IN NOMAD

今シーズンからバックカントリースキーを初めてみよう!と考えてる方への入門講座
ゲレンデから飛び出して自然の中でのスキーは最高。

でも、何から始めればとお悩み中の方、まずは「お話」から!

要 電話予約
011-261-9174
参加費:1,000円

お待ちしてま~す

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こんな所も夢ではない!

新冠ほろしり山荘

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日本百名山の中でも、もっとも登頂が難しいとされる日高山脈の主峰 幌尻岳。
一般的には糠平川から沢を遡り、平取側の幌尻山荘に泊まって登られていたのだが、近年 増水している沢で流されて命を落とす事故が急増。今年も3名の登山者が流されて死亡している。

そこで、にわかに人気上昇中なのが、新冠コース。
こちらは林道歩きが片道20㎞もあるのだが、沢登りのパートはない。

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登山者急増に伴い、さまざまな問題も新たに露呈。
その一つがトイレ問題。旧来のトイレは小屋の離れにあった汲み取り式の和風トイレだったのだが、こちらがあふれかえり、困った登山者たちは山荘周辺の森の中で用を足す事に…

小屋を管理する新冠ホロシリ山岳会では、水洗貯蔵式簡易トイレを設置。
またその処理のために簡易バキュームカーを購入。
その趣旨に賛同して、我が北海道山岳ガイド協会でも人と金を投入。

というわけで今回は、小屋仕舞いとトイレの汲み取りと薪割り、登山道の補修に行って来ました。

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小屋からすぐ上部の転落死亡事故のあった高捲き道の所も新たに、安全なルートを開削して来ました。

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山の上の紅葉はすでに終わってますが、麓の新冠川渓谷は今まさに紅葉の盛りでした。
今回は頂上はなし!
代わりに小屋でジンギスカン&飲み放題を堪能して来ました。
飲むうちに昔話にも花が咲き、20年前に頂上で蓄音機を使ってレコードかけていたのが、この山岳会の人立ちだった事も判明!

薪割りと土方で疲れた…。

増毛山道

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江戸時代まで話は遡る…
広い北海道、当時は蝦夷地と呼ばれていて、すでに和人が住んで開拓や漁業が行われていた。
漁場同士を行き来するために道路が整備されていくのだが、浜益と増毛を結ぶ海岸線は雄冬岬をはじめとする断崖に阻まれて陸上の通行は困難を極めた。そこで、今から160年ほど前に現在の幌から別苅までの山道が開削された。山道は昭和20年代後半までは、なんとか歩けたそうだが、やがて海沿いに国道が開通して利用する人はいなくなり廃道となってしまった。増毛駅が舞台となっている高倉健と倍賞千恵子主演の映画「駅」の最後のシーンが国道231号線の開通場面だったのを覚えている。(1981年制作)

廃道となった「いにしえの山道」を復活させるべく地元の有志が「増毛山道の会」を立ち上げ、笹狩りや土木工事を行い、平成28年に完全復活を果たした。

高齢化の進む「山道の会」では今後の山道維持のために、平成29年「北海道山岳ガイド協会」に協力依頼の運びとなる。今回はその第2回出動で雄冬山への笹狩りに行ってきた。気温急降下で山の上は雪。

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山上にテント泊して2日間の笹狩り作業。

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初日の集合があわただしく、テント泊なのに酒を買い忘れた痛恨のエラー。
唯一、ザックの底にあったのがコレ!
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ワンカップ1個の厳しい夜を過ごし、翌日は時折、吹雪く中 雄冬山頂上まで開通!
道はまだ、未整備の部分も多く、しばらくは一般開放は待ちの状態だが…


暑寒連峰をぐるりと見渡す展望は圧巻です。
そのうち、行きましょう!

紅葉の高原温泉

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今年の紅葉は例年より1週間以上早くにピークを迎えたようで、大雪山の紅葉名所では9月の10日あたりが見ごろだったようだ。
ノマドでは9月の中旬くらいから末くらいまで、波状攻撃で紅葉ツアーを組んでいたのだが、いいところで台風18号通過などもあり、苦戦しました。

9月26日は最後のチャンスと銀泉台を予定していたのだが、先の台風で紅葉の葉も吹っ飛んでしまっているようなので、標高の低い高原温泉沼めぐりに変更!
これが、どんぴしゃり!

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いくつもの沼を巡って一周できるお手頃ラウンドコースなのだが、昨年の台風で登山道が流出してしまい
しかも予算の都合で復旧手つかず…。
という事で高原沼あたりから引き返すコースになってます。

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平日にも関わらず、多くの登山者が訪れていて、すれ違いが大変でした。
外人ハイカーも多かったな。

大雪山、今日は雨。そして明日は雪になるそうで紅葉の最終章、ぎりぎり滑り込みセーフでした。

さぁ、後は道南へ、道東へと紅葉前線を下げていく予定です。阿寒やニセコはこれから本番です。

幌加内新そば祭り

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皆様、こんにちは!
「最近のノマドツアー、参加できる所な~い。」とおっしゃる高齢道民に向けた企画 NOMA★DO!
秋の第一弾は旭川市近郊の嵐山ハイキングと幌加内新そば祭りの組み合わせで出かけて参りました。

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台風15号接近で雲がうっすら広がる中、30分のハイキングで展望台のある嵐山へ。
大雪山はかすんでいましたが、石狩川と旭川の街並みが見下ろせました。
ちょうど展望台に居合わせた旭川市民のおじさんが「あそこらへんがスタルヒン球場…」とか色々解説してくれました。

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力こぶどうだ!みたいな木もありました。

車で走る事40分ほどで、幌加内へ。
車がどんどん町に吸い込まれていくのだが、手際よく無料駐車場へ導いてくれる。
歩いて会場へ。

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会場には地元そば店のみならず、全国から有名店も出店を出していて、どこも行列だ。
焼き鳥もうまそう!
「さっさと飲んだら、大丈夫なんでない!」というお客さんの甘い誘惑には乗らず…

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我々、高齢グループは「落ち着いて食べられる処で」という事で地元の老舗「八右ぇ門」へ。
30分待ちとの事だったので、名前を書いて出店ショッピングへ。
ちょうど腹ペコになった頃、ゆっくり着席してぶっかけ蕎麦をいただきました。
さすが、新そば!
さらに帰路はカムイコタンでとうきび(8本300円)、深川の道の駅で野菜のお買いものと
皆さん、たっぷり買いだして満足して帰って来ました。

紅葉NOMA★ドゥと秋の収獲ショッピングツアー、この後も盛りだくさん!
お見逃しなく~。

リエゾンオフィサー

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ヒマラヤでの登山隊には、各チームごとにリエゾンオフィサーと呼ばれる政府から連絡官が帯同するのが決まりだ。ネパールの場合は観光局の係長クラスあたり…。
この人たちは、とくに登山好きというわけではなく、どちらかと言えば イヤイヤ着いて来てる感じで
登山隊としても、やっかいもの扱いだ。本来の仕事は中ネ国境のヒマラヤをうろつく登山隊の監視といろいろな交渉事が役目なのだが、ベースキャンプまで来てしまうとテント暮らしとなるため、途中の村のロッジなんかに泊めておいて、登山終了後に拾って帰るのが通例だ。

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1994年のアマダブラム遠征の際に帯同した連絡官も登山経験はなく「ナムチェのホテルで待ってるわ」と言うのを「その、なんかあった時があんたの仕事だろ」と無理やりベースキャンプまで連れて行った。
慣れないテント暮らしや山の食事はいかにも辛そううだったし、毎食ごとにベースキャンプの食堂で
食事を伴にするのはかわいそうでもあったのだが…
そのうち、山暮らしにも観念したようで、会話もするようになり、我々の登山の進捗状況にも関心を持つようになってきた。登山隊は成功して無事にカトマンズに戻ってからは、登頂証の発行やごみ回収のために支払ってあったデポジット金の返還などもスムーズに行う事が出来た。

その2年後、再びヒマラヤに遠征した折に観光局へ顔を出すと、その時のリエゾンが今回も志願して帯同してくれるという事だった。
ヒマラヤ遠征の場合、1年ほど前から登山申請を出して、登山許可を取得して現地入りしてからも何かと事務手続きが煩雑なのだが、彼の仲介で短時間で手続きを完了する事ができた。遠征機関は2か月半の長期に渡るテント暮らしだったのだが、前回のようなへなちょこぶりは微塵も見せず、最後まで我々と行動を伴にした。

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その後は顔を合わせる事はなかったのだが、先日見た山岳雑誌に観光局副局長として、ネパールの多くの未踏峰を解禁する旨を発表していた。未踏峰の解禁は世界の登山家たちには、大変嬉しいお知らせである。

俺たちの山バカっぷりを間近に見て、少しは山屋よりの気持ちになってくていたのなら、ありがたい。
それにしても、出世したんだなぁ…

エリザベス・ホーリー

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ネパールのカトマンズ在住40年以上のアメリカ人女性ジャーナリスト「ミス・エリザベス ホーリー」は
ヒマラヤの生き字引と言われる人物だ。94歳になった現在もカトマンズにいる。
彼女自身はまったく登山をやらないそうだが、各国の登山隊がヒマラヤ登山を終えてカトマンズに戻ってくると彼女からインタビューを受けるのが習わしだ。

1994年にアマダブラムに登った俺はカトマンズに戻った途端に彼女から電話をもらい、インタビューを受ける事となった。登頂者の順番やキャンプの数、固定ロープを使用したかなど鋭い質問を繰り出してくるのが印象的だった。その時のリズの年齢70歳位だったが、ヒマラヤにえらく詳しいバァサンだなと思ったのを覚えている。

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我々はベースキャンプ設営からシェルパレスで9日めに登頂を果たし、11日めに下山という速攻で遠征を終えた。最終キャンプは設営せず、ツェルトビバークでアタックした事や核心部のレッドタワーではリード&フォォローで突破した事などを「いい内容だ。あなたは日本人で15番目の登頂者だよ」と教えてくれた。
山野井泰史が1992年に西壁を単独で初登しているのが、10番くらいだという事も知らされた。「なんでも知ってんだな」と感心させられた。

その後、1996年のマナスル遠征のあとにもインタビューを受けている。
2009年に再び、アマダブラムに登ったあとは、リズの代理と名乗るネパール人から「高齢なのでインタビューは彼から受けてくれ」との伝言をもらった。この代理インタビューは今も続いているらしい…。

彼女の記録はヒマラヤンデータベースとして、インターネット上で閲覧可能だ。

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という事を昨日、買った笹本稜平の「ソロ」を読んで知った。

30代前後の若き日本人ヒマラヤンクライマーが疑惑の登頂で話題となったトモ・チェセンの屈辱を晴らすべく
冬季単独でローツェ南壁を目指すストーリーだ。
はたして、トモ・チェセンが頂上直下に打ち残したとする3本のハーケンを見つける事ができるのか…?

自救力アップ講習会 IN 旭川


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日本山岳救助機構JROの安全講習会を
来たる2017年9月8日(金)18:00~20:00
旭川大雪クリスタルホールにて行います。
タイトルは「北海道の過去の遭難に学ぶ」
昭和から平成までを知る登山歴55年のベテランガイド。
古い山の話から最新バックカントリースキーやフリークライミング事情までを知る最後の語りべ。
参加費:無料
申し込みはJRO事務局 (下記参考) 定員:20人

http://www.sangakujro.com/%e7%ac%ac61%e5%9b%9e%e3%80%80%e8%87%aa%e6%95%91%e5%8a%9b%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e8%ac%9b%e7%bf%92%e4%bc%9ain%e6%97%ad%e5%b7%9d10%e6%9c%886%e6%97%a5/

日本300名山 神威岳

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南日高の盟主 神威岳  「中の岳より」

深田久弥氏の日本100名山はTV放送なども度々あり、耳にする事も多いと思うが完登を果たした登山者たちの次の目標となるのが、日本山岳会選定の「日本300名山」との事だ。
北海道にもニペソツ山や夕張岳などをはじめ26山が選定されている。
300山全山達成の鍵となるのが日高山脈のカムエク・ペテガリ・神威岳となる。
この3山はアプローチも悪く、ついつい最後の方に残ってしまうらしい。

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神威岳に達する元浦川林道はしょっちゅう、工事が入り通行止めとなることが多いのだが、
今年も8/21より当面の間、通行止めとなる。
通行止め前のラストチャンスを逃したくないという要望に応えてPVTガイド!

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林道の終点には定員10人程度の神威山荘
小屋の前で焚き火しながら 酒飲むかぁ~と張り切って出かけたのだが「焚き火禁止」とでかい看板があり
しぼむ・・・。
大人のキャンプに焚火と酒は欠かせないでしょう…と思うのだが、言いつけを守る。
小樽のドリームビーチもBBQ禁止とかで、海水浴客が激減したそうですが、何かとやりずらい世の中です。

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雨が少なかったので、川の渡渉は全て飛び石で行けるとの情報を得て、登山靴でスタート。
確かに水に入る場面はなく、無事に尾根の取り付き地点へ。
さらに急な尾根を一直線に登って登頂!
297番目の山となったそうです。
おめでとう!あと3山ガンバ!

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300山、自分は?と数えてみたら79山登ってました。
日本の端っこに住んでる北海道民にはちょっとチャレンジのハードル高いなぁ…
たぶん達成しないと思います。

あっ、自分で選んだ「ノマド北海道200山」はもちろん達成してます。
再登者は未だゼロ!
完登している人いたら、お知らせください!
ノマドから素敵なプレゼントもらえるかもよ。


氷のトンネル

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アスパラとベーコンのペンネと鳥肉のポトフ by ダッチオーブン

北海道の北東、西興部村のウエンシリ岳に登って来ました。
登山道と並行に頂上へ突き上げる藻興部川には8月でもスノーブリッジが残り、地元では観光名所「氷のトンネル」と呼んで観光客を呼び込んでいたのだが、今から16年前の8月に雪渓の一部が崩落して、中にいた観光客に直撃するという不幸な事故があり、以来 通行止め。立ち入り禁止となってしまった。

そもそもスノーブリッジの下に入って「わぁ涼しい~」なんて喜んでたあたりに無理があったのでは…。

日高の沢登りなどでは、大きなスノーブリッジに時々出くわすのだが、中を通過するのか、上から超えていくのかは、しばしば判断に迷う場面だ。

雪渓の上を歩く場合は薄くなった真ん中を歩くのは踏み抜きの危険があるのでご法度。
雪渓上を歩くのは比較的安全だが、再び沢に降りるのに苦労する場面も多い。
雪渓通過の困難さでは狩場山の須築川などが有名だ。
沢に降りるのにスノーボラードを作って懸垂下降なんてこともある。

手っ取り早いのは中を通過する方法だ。
その場合もリスクを減らすために、一人づつ走って通過が基本になる。
それでもタイミング悪くスノーブリッジ崩壊に遭って大怪我なんて事故は時々あったのだから…

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危ないっしょ!

そんな訳でウエンシリ岳を登頂して来ましたが「氷のトンネル」には近づけませんでした。
昔は駐車場から見たんだけど現在は手前で通行止め。
残念チャチャチャ!

八ヶ岳縦走

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八ヶ岳には多くの知り合いが暮らしている。
冬のアイスクライミング以外では行った事がなかったのだが、機会を得て縦走登山に出かける。

初日は茅野市で蕎麦やをやっている酒のみ仲間の所へ。

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六方庵 楓林
ここは、れっきとした蕎麦やなのだが、「雑魚寝で良ければという」事で、食って飲んで寝るまさに理想の
山小屋スタイル…かと思いきや料理が素晴らしかった。
ちなみに宿泊営業の許可はもっているとの事だが、知り合いしか泊めないというへそ曲がり…

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そば懐石は全13品のコース料理
しかも、どの料理もかなり旨い!

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蕎麦もさらさらの十割そば

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酒もビール、白ワイン、赤ワイン、焼酎・・・
めずらしく飲み過ぎな感じの参加者のKBYSさん、いつまでも飲んでいたいようでしたが、
「もう寝るよ!」と打ち切り、快適な羽毛布団で雑魚寝・・・

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こちらが楓林!

翌日は「昨日は料理作るのに忙しくて、あんまり飲めなかったから今夜、硫黄岳山荘で飲みなおそう」と
楓林がガイドとして同行してくれる。

硫黄岳山荘の若社長がお迎えに来てくれ、奥のゲートまで我々を運んでくれた。

天気もよろしく楓林がなめらかな口振りでガイドをしてくれる。
昨夜、飲み過ぎたKさんは午前中は無口でした・・・。
根石岳、硫黄岳と縦走して硫黄岳山荘へ

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今夜ももちろん宴会だ
さすがに翌朝は早いので9時ころに寝る事にしたのだが、楓林は小屋のバイトたちを集めて真夜中までやっていたようだ・・・

翌朝は風が強い中、主峰赤岳を目指す。
途中、風にあおられ細身のK夫人が吹っ飛ばされるというアクシデント!
持前のど根性で頑張る。
仕事に戻るという楓林とは横岳でお別れ

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赤岳を超えると岩場の連続するキレットで気が抜けない

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長いハシゴなんかも出てきて緊張させられたが、無事 権現岳に到着
権現小屋に寄り、おでんの昼食
小屋は風に曝され、今にも吹っ飛びそうなあばら家だったが若いにーちゃんが一人で頑張って小屋番をしていた。「ギボシの登りは風に気を付けて」と送りだしてくれる。

雨がパラつきだすが、なんとか濡れずに青年小屋に到着

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この小屋の主人はエベレストの登頂者であり、皇太子をガイドしたこともある竹内さん

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さっそく飲もう!といい酒をバンバン出してくれる。
皇太子もこの小屋で愛飲したという「わしが国」!
焼酎党の俺もご愛飲

夕食後も小屋のスタッフも混じって、きっちり遅くまで飲む
「さすが飲むね…」  「あんたもね…」

翌朝も快晴!
目の前の編笠山をちょいと登るとこれまで縦走してきた八ヶ岳連峰がズラリ
小淵沢へ下山
温泉に入って、蕎麦食って ビール飲んで…

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いや~、飲んだ、飲んだ!
ベリーはっぴぃ~

山よさよなら、ご機嫌宜しゅう
また来るときにも笑っておくれ~

久々の縦走で下山してきたら1㎏痩せてたわ…





北の山脈

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とある調査の仕事があって道東へ

千歳空港から女満別空港へ飛ぶ。
車で行ったら6~7時間の距離だが40分程度でひとっ飛び!
飛び立って20分もすると「当機は下降体制に入りました」のアナウンス
地上からの標高にして3~4,000m程度の所を飛んで行くので標高2000mくらいの大雪山や日高の山を見下ろす絶好のマウンテンフライトを楽しめる。

北海道横断フライトは狩勝峠上空あたりを通過していくので、進行方向右手には日高山脈、左手には大雪山が良く見渡せるので ご機嫌だ。

写真は北日高の山並み
チロロ岳やエサオマン、幌尻岳などがど迫力だ!

翌日、ミッションコンプリートでお帰り便は大雪山側をチョイス!

女満別空港で時間があったので、めずらしくもレストランにてアイスクリームを食べる…

さて、そろそろ搭乗タイム…
あれ、財布がない!

預け荷物に財布を入れてしまった
レジの所で事情を説明して、大慌てでチェックインカウンターへ
預けたザックを引き戻し、財布が出てきてひと安心。

レストランに引き返して支払を済ませ、最終搭乗者になったが滑り込みセーフ

で、肝心の大雪山はどうなったかっていうと雲の中でまったく見えず…

しまりのないオチですみません。

こんな事なら行きの便で座席移動してでも写真を撮っておけばよかったと後悔中

道内フライト、あとは利尻空港への利尻岳マウンテンフライトもオススメです。

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恵庭岳

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アイヌ語で「尖った山」の意味を持つ恵庭岳
バランスの良いコニーデのてっぺんに尖った岩塔を乗っけた雄姿はどこからもよく目立つ
かっこの良い山だ。

この山には一般のポロピナイ側の裏側に当たる丸駒温泉側からも滝沢と呼ばれる連続する涸れ滝からロッククライミングで登る事が可能で若い頃は通っていたものだ。

また頂上岩塔にもロッククライミングのルートがあったのだが、こちらは1980年の大雨で崩壊、消失してしまった。

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崩壊後も登山禁止にはなっていなかったので、ガイド業を始めた1980年代後半には、良くお客さんを連れて
登っていた。頂上から見下ろす支笏湖ブルーとオコタンぺ湖のエメラルドグリーンは登頂者たちへの特別プレゼントでもあったのだが、1993年の北海道南西沖地震で再び大きく崩壊。その後も崩壊は進み、2001年の
十勝沖地震による大崩壊を機に8.5合め付近にある第2見晴台から先は立ち入り禁止となってしまった。
せっかく登っても登頂できない山という事で足は遠のいていたのだが、
ノマドの道民限定プランNOMA★DO企画で第2見晴台を目指して行って来ました。

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登山口付近は2014年の台風被害でかなりの土石流やられ、まるで怪獣大戦争の痕のようになっていたのだが
鋼管の格子を擁したスリットダムが幾重にも作られていた。また車上荒らし被害が相次いだ、かつての林間の奥まった駐車場も国道に隣接したオープン駐車場にリニューアル。

見晴らし台まではの急登は風倒木に圧倒されるが、登山道を塞ぐような木はほとんど細断処理されていた。

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ぱっとしない天気だったが、一応 支笏湖を見下ろす。

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第2見晴台まで来ると、ようやくオコタンぺ湖も見えて来る。
頂上は指呼の距離まで迫っているのだが、今日はここまで!
消化不良も甚だしいが、夏山スタートのトレーニングとしてはまあまあだったという事にしておこう。

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これは、いつ崩れてもおかしくない!

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見晴台から下はますます、えぐれてきていて悪い…。

昨年の台風被害で人気のニペソツ山をはじめ、多くの山へのアプローチ林道がやられてしまい登山口へ近づく事ができなくなってしまった。
自然災害とはいえ、頂上に立てない山が増えているのは、残念です。

そういえば、登山口から5分ほど登った所に高さ5m位の大岩が出現していて、そこにチョークのあとが着いていた。ボルダリングに来てるんだわ…。真ん中にいいホールドあったけど、かぶり気味で着地用のボルダリングマット必要です。
念のため…。

haru ha<br />春はあけぼの

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ここ数年、雪不足だったせいかGWには「もうスキーしまいました」という人も多くいて
引きが早かった印象です。
実際には4月が寒かったせいで、山にはたっぷり残雪でしたが…

5月末から6月中旬にかけては、晴天率も高く、またまだ虫も少ないので北海道の山はもっとも良い季節を迎えます。残雪の利尻や芦別岳は緑と白のコントラストも美しく、しかも行者にんにくを筆頭に山菜パラダイス!

つい先日もイヌサフランという毒草を行者にんにくと誤食して命を落とすという残念な事故が記憶に新しいところですが、北海道では毎年10人前後が行者にんにく採り中に命を落としています。
「夢中になって崖から転落」というのはほとんどが行者にんにくです。
沢沿いの足場の悪い斜面にいいのが生えるんですよね~。

行者にんにくに次いで多いのがタケノコ採りで夢中になって行方不明!
こちらは、北海道で毎年5~6人程度が命を落しますが、なんとか助かったという見えていない事故は相当多いと思います。

いずれもお年寄りが多いのが特徴で足腰が弱っているのに欲深いという悲しい性が見え隠れします。

かくいう私もつい最近までは行者にんにく王の異名にいい気になり、一気に1年分を収穫したりしたもんですが
最近は旬な時期に食べられる分だけにとどめるように心掛けています。

地下鉄の中で女子高生に「なんか臭わね?」って言われたあの日を境に…。

スキーヤーズトゥーからクライマーズトゥ

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この腫れあがった足指の写真は4年くらい前の4月の写真です。
スキーブーツは毎年、自分の足に合わせてチューニングしたり、中敷きを特注で作ったりしているのですが
スキーシーズンの後半、しかも3月から暖かくなってきた頃に蒸れと圧迫で小指の間に魚の目ができてしまい
この年はさらにばい菌が入って悪化…この状態でヨーロッパのオートルートのスキーツアー10日間に行ってきたのだから、毎日、大変な苦痛でした…。

5月になって、スキーから解放されると足の症状は改善してくるのですが、すぐにクライミングシーズンとなり
きついクライミングシューズに足を突っ込んで、こちらも痛みに耐えて登り続けるという状態が数年続いてました。足指の腫れは圧迫と蒸れから解放される6月くらいには、完全に治ります。

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ただ、クライミングもシューズが相当狭いので、あまり登り込み過ぎると9月くらいから、魚の目が再発して
痛いままスキーシーズンに突入という、ひどいサイクルで冬を迎えた年もありました。
なので、スキー靴もクライミングシューズも緩いのを履くため、パフォーマンスのレベルも低かったのですが…

ある時、皮膚科の名医がお客さんとして偶然にツアー参加!
山スキーのツアーでしたが、痛い方の足だけはスキー靴ではなく、革のゆるゆる登山靴でした。
事情を説明して相談したところ
魚の目対処法を直伝していただき、気を付けるように変えました。

きつい靴を履き続けるという魚の目にとって、最も悪い流の中でガイド業を続けるために…

魚の目ができ始める11月くらいに、皮膚科を訪れ、目が小さいうちに除去!
なんとかスキーシーズンの山を越え、再発してくる3月くらいにもう1回除去!
シーズン2回のメンテナンスで足パーフェクト!
こちらが今日の俺の足!

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ん~、バラの香り…はしないけど。

調子は良い!
ので、調子に乗ってダウントゥでターントゥのクライミングシューズを採用!
つま先が内側にカーブしてとんがってるタイプ!

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スポルティバ ミウラ XX
つま先に神経を集中できるので
調子よいです。

あとシューズを脱いだら、すぐに足マッサージ必須です。
商売道具ですから。

同じ悩みのある方は札幌駅北口 K皮膚科をオススメします。

GW暑寒別岳

今年のGWはクライミングとスキーを細かく分けてツアーを組みました。
その中でもベストツアーが暑寒別岳の山スキーでした。
札幌を昼前に出発、暑寒荘まで車を乗り入れ、まずは外で乾杯!
小屋は先客もいましたが、余裕でした。4日間スティという人もいて、ビックリポン。

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今夜の夕食はイタリアンサラダとチーズフォンデュー
ワインをけっこう飲みましたね~
3時スタートから8時過ぎまで、デスクワークと違って酒は5時間も飲み続けられるんですね…

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前日は強風のため登頂できた人はいなかったそうですが、この日も強風。
ドームの所で12~3mの風で吹っ飛びそうでした。
登頂をあきらめて下山する人も出る中、我々は暑寒荘に居つくカメムシのように斜面にへばり付きながら
頂上を目指します。

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大斜面直下まで来ると風も幾分収まり、なんとか行けそうな感じになって来ました。
遠く海上には真っ白な利尻も浮かび上がっています。

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小屋を出てから5時間。
快晴の暑寒別岳に登頂!
大雪山や羊蹄山までくっきり見えています。

他の登山者たちが往路を下山していく中、ノマドチームはまず、美味そうな東斜面を軽く落とす。
障害物のない大斜面をどこまでも引きずり込まれていきそうになる衝動をこらえて、高差100mほどで我慢して
往路の北斜面側へトラバース。

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北斜面もちょうど良いザラメ。
標高差は250m以上ある。思いっきりぶっ飛ばすも後半は足がヨレてきて滑りが雑になってしまった。

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来し方を振り返る。

途中、チョイ藪はあったものの、小屋まで滑り込んで終了。
真冬のパウダー&ラッセルと違って春は大きく移動できるのが魅力。
トラバースも楽々なので、大斜面のハシゴが可能です。
春スキー万歳な日でした。

夫婦岩

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十勝岳温泉から安政火口へ向かう
先日の雪がまだ、山の上の方には張り付いていて真冬の様相だ。

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安政火口から三段山へとダイレクトに突き上げる夫婦岩リッジは手頃な練習場としてピッケル&アイゼントレーニングに適している。

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こちらは、今回お連れした本物の夫婦
あわてて写真を撮ったので、ちょっとななめになってて、まさに夫婦岩のようです。
もちろんメオトイワと読むんですよ!
以前、どっかの誰かがフウフガンと呼んでました…
「ニホンゴ、ムズカシイ アルネ」 by you…

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カミホロ正面壁をバックに!

下山はルートを変えて尻セード!
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そういう季節になりましたね~。

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翌朝、快晴!
本日はカミホロを目指すが…

北西稜のローソク岩までたどり着いたのだが、ロープを結んで登攀準備をしているとあっという間にガスに包まれ、足元もおぼつかない状態に…。
これは、やめとくわ…

という事でとっとと下山でした~

カミホロ近くて良い山!
通算で220回も登ってます。
数えてないけど

パドルクラブ コラボ 奥ニセコ

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パドルクラブタイアップのツアーでニセコの奥の方を攻めて来ました。

まず、4/8の土曜日は新見温泉から目国内岳へ
この日は悪天候予報で、しかも強風!
かろうじて視界のある中、風速13mくらい?の目国内岳に登頂。
脳天まで痺れるガリガリのアイスバーンを滑り下りる。

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登り返しの途中にあったダケカンバ。

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稜線に近づくと吹っ飛びそうな風が・・・
2ndランは前目国内から南面を滑る。
こちらは少しソフトで、ちょっとハッピー。

蘭越の宿に宿泊。
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北海シマエビの差し入れ、ありがとうございました。
飲み放題、自由宴会で今夜もサイコー!

空けて9日の日曜日は朝から良い天気で期待が高まる。
が、雪がかなり少ない…
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危ういスノーブリッジをかろうじて渡り、長~い尾根に取り付く。

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わぉ!
今日も変なダケカンバ登場!
尾根上は広く、快適な斜面が続くがここは、滑らない予定…

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最後の急登はスキーを担いで直登!
そして大斜面に飛び込む!

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デカ長~いのを5~6本繋いで、雷電山を滑り倒して、ミッションコンプリート!
来年もこの時期に行きましょう!
すでに今年の参加者から予約いただいちゃいました~

利尻 東北稜2017

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利尻岳へ東北稜から登頂して来た。
オチウシナイ沢より東北稜末端に取り付く。
3日ほど前に降雪があったらしく、1003mピークまでは膝下のラッセルだ。
カチカチのアイスバーンを期待してきたのだが、ハードワークだ。
ここから急に稜線が細くなる。
今日のキャンプ地は三本槍のコル。
雪庇を切りだして快適なキャンプ地を作る事が出来た。
今回は食糧も軽量化して簡単ジフィーズのお湯をかければ出来上がりのパスタとビーフシチュー…けっこう旨い
なのに焼酎だけは1リットルあり。

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朝5時には明るくなってきた。
北海道からの日の出だ。
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雲も晴れて、東北稜に日が当たる。
さあ、登って来い!と山が呼んでいる。
アルファ米の朝食を済ませて、テントをたたみ いざ出発!
ここから稜線はありえないくらい細くなる。
靴幅リッジリッジの連続なのだが、にわかにガスがかかって視界は20mくらいになってしまう。
通称「門」と呼ばれる15mほどの壁は中間の灌木で支点をとって乗っ超し、5mほどのクライムダウンで
狭いリッジでビレー。お客さんがクライムダウンで降りて来るときに空間に足を下ろそうとしているので
「そこ、ない!」と大声で制止した。間一髪だった。足元から下は400mの空間だ。

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ローソク岩を左から捲き、窓岩の手前から20mの懸垂下降で利尻山大滑降ルンゼに下り立つ。
あとは易しい雪壁が頂上まで続くのみだ。
と、この時 突然の快晴がやって来る。
青空の中にみるみる巨大な壁が浮かび上がってくる。
頂上まであと300mくらいか?
今回はシングルアックス、7.6mm×50mロープ、しかもノーヘルだ。
最後の壁を警戒に駆け上がり頂上に飛び出す。

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ぐるりと快晴!
この日は鴛泊コースの長官小屋に泊まる。
夕べは節約したので、今夜の分の焼酎も充分足りてて豊な気分になる。

下山してフェリーターミナルの食堂マルゼンで食事をしていると
マルゼンのかあさんから電話がかかって来て「あら~、来てたのかい」と昆布を持って駆け付けてくれた。

その日の夕方、島をあとにする。

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飛び立った飛行機は雲を避けて右旋回すると東北稜の上空を滑り抜け、快晴の利尻とはうって変って
寒い札幌に下り立ったのだった。
北海道にあっても海外エクスぺディション気分になれる利尻遠征でした。

カミホロ三段ルンゼ

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三月も中旬を過ぎるとアイスクライミングシーズンも そろそろ終わりを告げるが、これからが標高の高いエリアでのアルパインクライミングのシーズン本番を迎える。
そんな訳で十勝連峰カミホロカメットク山北西稜から三段ルンゼへと向かったのだが…
1ピッチ目のルンゼに氷がないように見える…

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こちらが一昨年の同じルート 入口に人いるのわかる?
バッチリ凍ってます。
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とりあえず、北西稜の中間からトラバースしてルンゼの入り口へ。

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遥か下には中央クーロワールルートへ向かう別のパーティーの姿が…

で、1ピッチのアイスのはずのピッチに飛び込んでいくのだが、氷がない。
アイススクリューを何本かもってきたのだが…。
なんとか氷を見つけて、スクリューをねじ込むのだが5㎝くらい入った所で岩に突き当たってしまい
まったく頼りにならず!

核心部を5㎝スクリューに託し20mのランナウト!
トップで落ちたら落下率2!
40mも落ちるって事

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なんとか突破して傾斜の落ちた雪の斜面にピッケルを打ち込んでアンカーとする。
お客さんに落ちられたら、こんなアンカーで止まるのか…?
ロープ張り気味で肩がらみで 何がなんでも止めるぞ!と確保。
二人とも、結構スンナリ通過。
2ピッチ目は雪の斜面で問題なし。
3ピッチ目は頭上のかぶり気味の凹部分の直上。
エビのしっぽを丹念に払い落すとクラックが現れたので、持参したカムを押し込む。
さらにもうひとつかぶり気味が現れるが、こちらも雪を払い落してクラックを探しだしてカムの3番を決て突破

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4ピッチめはもう頂上まじかの雪のスロープを登り詰めて終了だ。

無風で暖かい中、アルパインクライミングを堪能した一日だった!







カミホロ~旭岳

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旭岳でぞんぶんにパウダーを楽しんでから十勝岳温泉凌雲閣に宿泊。
朝、部屋の外は真っ白け…
今日はカミホロ北西稜のアルパインクライミングの日だ。

安政火口でアイゼンに履き替える頃から青空がドバーっと広がりだした。
しかし上空は轟音を轟かせ、目指すカミホロの頂上付近は爆風が吹き荒れているようだ。
不安気なお客さんを励まし「俺だって行きたくないよ」と顔を除かせる弱気虫を押しこめ
上部の核心部へ突っ込んで行く。

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風速は20m!ザラメが吹っ飛んできて顔に容赦なくたたきつけてくる。
それでもどんどん広がる青空に引っ張り上げられ、頂上に飛び出す。
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下山する頃には気温も上がり、完全な快晴となる。

しかしこの好天があだとなる事をこのときは知る由も無い…

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山で飲み残した焼酎のペットボトルがキューっとスリムに!
低圧の高所、といっても凌雲閣の標高は1300m程度なのだが、地上に降りて来ると気圧がぐっと上がるため
こんなことになるのか…

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翌日から三浦雄一郎親子と旭岳に山岳トレーニングに出かける。
シールで登り、バックカントリーへ。
広大なオープンバーンの上に立って盛大なパウダーを妄想して突っ込んで行くと おっとどっこい!
昨日のカミホロの好天は全道各地の雪山の雪を その日差しでバリバリのサンクラストに変化させてしまった。とてもターンできるような雪ではないぞ…
ほうほうのていで、山から逃げ帰った我々はロッジヌタプの湯に浸かり、キープされている喜界島の泡盛を飲んで安楽の夜を過ごしたのであった。

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MILLET & NOMAD 旭岳

僕のあいまいな記憶が間違っていなければ、MILLETコラボのバックカントリーツアーは2010年から、つまり今年で8年めの企画となる。
とくに旭岳でのツアーは毎年常連メンバーで占められる人気のツアーだ。
人気の秘密はロッジヌタプのおもてなしと豪華景品続出のミレーナイトの盛り上がりだ。

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ロッジヌタプど~ん!

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初日の旭岳は山頂駅で風速15mの強風。
ロープウェイはぎりぎり運行
2ndランはシールハイクで吹雪の203高地へ。
視界は10m。しかもガリガリ君。
真っ白けっ気の旭平の平坦地を1kmほど移動。
地図は車に忘れてきたし、GPSは老眼でかすんで、良く見えない…
離れ離れにならないように、何度もリ・グループしながら前進。
それでもいつものドロップポイントにたどり着けたのは帰巣本能ってやつか。
移動の途中、何度か前方にストックを放り投げて凹凸を見つけながら平衡感覚を確認する。
先頭で雪庇でも踏み外したら大変だからね。
今回、初ノマドで愛媛県から参加してくれたスノーボーダーO君は「人生で一番の悪天候での行動だった」と
感激の様子でした。
そして苦労の甲斐あって、超パウダーのオープンが待ってましたが
視界不良の不安から、みなさん トレースを重ねながらちっこく滑る。
あ~、残念…この大斜面のスミッコでと下から振り返って反省しきり。

さて、お待ちかねのミレーナイト!

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食前酒でだいぶ盛り上がってからの夕食でしたが、さすがのご馳走!

さらに今日の滑りをプロジェクターで見るはずでしたが、持参したPC不調で、用意したスライドショーは空振り。
景品争奪戦のあとはK夫人のピアノコンサート、Dさんのアカペラ独唱
その後の酔っ払い談義で遅くまで盛り上がる。

翌日、昨夜からの吹雪でいい雪を期待したのだが、依然 風が強く視界もない。
早々に上川の隠し山への転身を決断。
ロープウェイは朝のうち、数本動いたのだが、すぐに運休したらしい
イッヒヒだな。

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林間パウダーイェ~イ!

そんな訳で今年のミレーツアーも大成功
来年もやるよ!

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上川 擂鉢山

上川の擂鉢山に行ってきた。
ここ数日の積雪で山のコンディションはよさそうなのだが、ラッセルが大~変!
林道歩きで1時間半も費やしてしまった。

今日はお客さんにもラッセルを手伝ってもらう。

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79歳! ラッセルも積極的に参戦!
ありがとうございました。

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こちらはシアトルから参加!
ザ・HOKKAIDOを満喫していたようです。

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人生で一番急なパウダーでしたと!

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お疲れ様でした。

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あっ、俺の写真だけないし…。

カムイとFURANO

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FB同様に、だいたいの人は話を盛って、自分をより大きく見せたがるものなのだが、その昔 三浦雄一郎の
著書「すばらしきスキー野郎」の中で「スキーは山小屋のストーブの前で滑るもの」という一節があって、
どういう事かと言うと、自分がいかにすごい斜面を滑ったかとか、どんなに困難な山を登ったかというような誰も見てない場面の話は、山小屋で酒を飲みながら自慢するのが常であるという話なのだが、かくいう俺も
山小屋で酒を飲むのが大好き。

という事で前振りが長くなったが、旭川市近郊のカムイリンクスのゲレンデ脇の森の中にスキー場支配人の前田光彦さんの山小屋に前泊する事に。まきストーブのログハウスは多少カメムシはいるが快適。

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まずは宴会からスターとという異例のツアー。
自炊の夕食のメニューはいかめしおでんと豆苗とサクラエビのにんにく炒め。
ビールも進んだ頃、昔のスキー仲間で現在はカムイリンクスのミウラドルフィンスキースクール校長の尾形信がもらい物の高級泡盛を持って登場。昔話に花が咲き、おっさん二人で滑りまくっててたな…。

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スキーセンスは当時のドルフィン一だったのだが、なんせ練習嫌い
そのスタイルは今も昔のまぁ~んま!

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朝食のメニューはミネストローネ、クロワッサン、ガーリックトースト、みかん入りヨーグルトにコーヒー。
夜間、20㎝くらい積もったようでバックサイドのコンディションは上々だ。

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尾形校長と若いイントラも加わって、粉雪を蹴散らす。

いったん札幌に帰り、翌日は新富良野スキー場へ。
ここのスキー場は昔から、場外滑走に大変厳しく、何度もパトロールに追いかけられた事があるのだが、
今シーズンより入山届を提出すれば、バックカントリーOK牧場。
全員の住所、氏名、生年月日、緊急連絡先などを、所定の用紙にあらかじめ記入してパトロール室に提出。
場外滑り放題。しかもキロロやニセコのようにチェックマンがいるわけではない。
まぁ、外人が増えて とりあえず体裁を整えたという所か…。

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SO DEEP
外人だらけでしたが、俺たちはよりディープで誰も来ないジャパニーズラインへ。

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林間の上の方が騒がしい…。どうやら韓国語のようだ。
スキーロストで発見できずに下って行った・・・
あそこからゲレンデまで4㎞はあったと思います。

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弁慶の泣き所が腫れていて、スキー靴のタンに当たって痛い!
先週のアイスクライミングでクライミング中にアイゼンのジョイントが折れて墜落したときにぶつけたのかな?二刀流の辛い所だな!

島牧キャットスキー

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豊富な積雪で知られる道南の狩場山だが、懐の深さ故に長すぎる林道歩きを嫌って、出かけていくのはいつも
4月か5月だったのだが、外人たちが雪上車を使ったCATスキーを営業しているというので、見学に行って来ました。

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雪上車は客席12名分で完全予約制。2日間コースが145,000円。4日間コースが280,000円!と
ベリーイクスペンシブ!お~NO!

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昨日のガイドはカナダの山岳スキーガイド資格を持った優秀な人でした。l
そこらへんの雑ガイドより、よっぽどイケてたな。

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ただ、あいにく雪不足・・・
麓の島牧村に至っては笹ボウボウで、大丈夫か?と思わせたが、さすがに狩場山上部は積雪4mありました。
例年なら6mあるのですが・・・。

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お~いえぃ!

島牧CATスキー3月中旬までやってますが、すでに完売だそうです。
いったいどんだけ、金あんの?


旭岳パウダー

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今シーズン初の旭岳へ行って来ました。
2015、2016とスタートの遅かった旭岳でしたが、2017シーズンは例年並みのシーズンイン。
ちょっと出遅れた感はあったものの、満を持しての旭岳は満点でした。

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203高地の上は前日までの爆風にやられてガリバリでしたが、樹林帯まで下がるとパウダーだらけでした。

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吹き溜まりもおおきく発達していて、突っ込んじゃった人は大変!
身動きできなくなっていたのを、下から駆けつけレスキューしました。

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お宿ヌタプに帰ってからは温泉、お食事、宴会、演奏会と盛りだくさん。
ケラジという喜界島特産のミカンは非常に希少だそうで、1個400円くらいするそうです。
ぎゅぎゅっと絞って、喜界島の黒糖焼酎のお湯割りで飲むとサイコー!

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だいぶ酔っ払った頃、宿のご主人のぴーひゃらが始まった。

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翌日はみるみる快晴に!

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お~、まるでカナダかアルプスか!

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奥の方にトレースつけて、2ラウンドめに戻って来ると単独外人ボーダーがトラックを追いかけて来ていて
スノーシューでノタノタ歩いていた…
「ボードだと大変だから、これ以上行かない方がいいよ」と伝えたが、あのあとどうなったかは知らない。
外国で知らないトレースについて行っていけないな!
小さい頃、「知らないおじさんについて行っちゃいけない」と教わってないのかね?外人は。

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この日のランチはお宿ヌタプに戻ってから、お肉たっぷりのポークカレーをいただきました。
旭岳いいね!
3月4-5日 Millet共催 旭岳 残席わずか!




冬山準備合宿 IN カミホロ

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毎年恒例のノマド冬山準備合宿へ行ってきた。
この時期にカミホロへ行って一気に体を冷やして、冬山モードのチェンジするのが目的だ。
案の定、今年も3日間の悪天候が約束されているし・・・

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札幌も朝の雪で渋滞、しかも参加者の一人が車の鍵をなくしたりのアクシデントが重なり、出発が遅れる。
昼過ぎに十勝岳温泉に到着。
この日は雪崩トレーニングとショートロープからのレスキューなどを猛吹雪の十勝岳温泉駐車場で暗くなるまで行う。

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今回の食糧係りは新人の翔平くん。
回鍋肉丼と中華スープ。うまかったし。
狭いテントの中に7人が入り、楽しく夕食。

翌朝はパスタを食べてからテント撤収後、スキーで安政火口へ。
アイゼンに履き替え、カミホロ北西稜に取り付く。

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カッチカッチ。

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途中の斜面で滑落停止などの雪上訓練を行う。
その後、3パーティーに分かれて登攀開始。

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気温はマイナス20度、風も15m。
恐ろしく寒い。
グローブの中の手はグーだ。

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峻はどんな時でも笑顔です。

3パーティーの最後尾を猛吹雪の稜線で待ち、視界10mの中、カミホロ避難小屋へ逃げ込む。

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焼酎も氷着く寒さだ。
湯煎して解凍していたら、メンバーたちも手が痛いと苦悶している。
見ると手の指先が紫色に変色。ヤバい・・・。

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こちらも湯煎・・・。
4時間半続ける。
飲み終えた焼酎のペットボトルにお湯を入れて湯たんぽを抱いて寝る。
凍傷の人は飲んでませんので。

翌朝も吹雪だ。
厳重な防寒装備で下降ルンゼを目指す。

スキーデポ地点まで予定通り2時間で帰着。
そこから、紐登山靴で凌雲閣までスキー滑走だ。
去年は大変だったが、今年は腕を上げたようでスムーズに温泉イン。

とりあえず、少なからずダメージを負ったがノマド通常営業中です。

ミウラドルfィン50歳

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三浦雄一郎率いるスノードルフィンが50周年を迎えた。
私も38年生!

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当日は札幌パークホテルに全国からドルフィンゆかりの人たちが400人ほど集まった。
昔の仲間はもちろんだが、当時は小学生だった子供たちがいい大人になって
「先生!」と呼び掛けられるとドキリとしたわ。

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ゲストにエミリ(長女)の友人のJAZZ マリーンが来て4~5曲、熱唱してました。
私もCDを持ってるくらいファンだったので、嬉しかったわ。

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翌日はテイネハイランドにて滑り、夜は同期会。
ドルじじズです。

60近くなってもスキー続けてる連中は、さすがにしぶとい連中です。

BC入門講習会

11月27日(日)札幌テイネ山にてパドルクラブ共催でBC入門講習会を行いました。
札幌近郊のスキー場は雪不足ながら、かろうじてオープンして頑張ってます。

まずはスキーセンターの玄関前にて、ビーコンサーチやロープワークなどを講習。

その後、リフトで山頂まで上がり、そこからシールハイクでなんちゃってツアーで本物の山頂へ。

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雪の少ない所でのビバーク方法として「スノーマウント」を作成。
あらかじめツエルトの中にザックを4つほど入れてから雪山を作り踏み固めてから、ツエルトごと
引っ張り出すとかまくらが完成!
雪洞が作れるような吹き溜まりが見つからない場合に有効!

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ついでにプローブヒットさせ、人体の感触を確かめてもらってからの~
V字コンベアベルトショベリング。

その他、地図読みやリグループについてなどなど、バックカントリーの基本を講習。

最後はクローズのゲレンデを石を飛び越えながら、下まで降りました。
障害物だらけ山を滑る、まさにバックカントリーだね。

1/21(土)にも同じ内容で行います。
今シーズンからバックカントリーを始めたい方、募集中!

2017 冬パンフ

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お待たせしました。
2017冬スケジュール完成。
会員の皆様には今週中にご自宅に届きます。
申し込み、待ってま~す。

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先日、中山峠にて初すべりしてきました。
と思ったら、暖かい日が続いたりして・・・

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あったかいもんで、日本海の海には靄が発生

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冬のクライミングに備えて赤岩にてドライツーリング。

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腕力より気力が要求されるルートでした。
Mixグレード8ぐらいでしょうか…?

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NOMA-Doなお客さんたちと納会

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日本一の着ぐるみ「富士山」登場で多いに盛り上がりました。

さぁ、寒気接近で山には雪。
スキー場も続々オープン。
冬モードにチェンジだね。

コックリ湖

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北海道内各地から雪の便りが届く中、ニセコ連峰の端っこ「コックリ湖」へ最後の秋を求めて行って来ました。

10月29日(土)、日本海側は風も強く、海は荒波でしたが山道に入ると風はそれほどでもありませんでしたが
寒い!

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コックリ湖までは1時間と20分 川を2回 渡ります。
さらに湖畔を一周20分

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今回はホーマックで買ったスパイク付き長靴で行って来ました。
内側はボアになっているので暖かい

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帰りに道の駅で蘭越米を購入
5㎏で2200円といい値段だが、うまかった~

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大通り西6丁目の富士フィルム写真サロンで山岳写真家でありMILETTアドバイサー仲間でもある菊池哲男さんの写真展を見てきました。今回のテーマは星空
迫力ある写真がいっぱい展示されていました。
11月2日まで。入場無料!

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芦別岳 夫婦岩

夫婦岩に登ってきた。
誰だ~「ふうふがん」なんて言ってるの…。正しくは「めおといわ」です。
旧道登山口には「台風被害で通行禁止」の看板が・・・
では、調査という事で芦別岳を愛する登山者代表として見に行くことに!

その日はユーフレ小屋に宿泊。
途中、倒木が道をふさいでいたが、すでに処理済みで通行に支障なし。
ユーフレ小屋は貸切。
流木を集めてストーブに火を入れると快適。
お客さん、なんとワインを2本も持参!

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夕べはおばけも現れず、飲み過ぎでグッスリ
夫婦沢の分岐から上部は笹刈りがなされていて快適。
旧来の沢沿いの崩れた道の横に新しく道を付けたんだね

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小屋から1時間で夫婦岩が見えてきた。

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これ全部が落石です。

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取り付き地点からルートを見上げる。
右上して行く西壁バンドルートを登る。
「あちゃー、クライミングギアとATC忘れてきた」

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40年以上前に打たれた古いハーケンを頼りに登って行く。
今日は上部で藪漕ぎなので、クライミングシューズではなく登山靴だし、滑り止めのチョークもない。
ここの岩は水成岩といって、丸まっていて滑りやすく、しかももろい。
3ピッチめの膨らんだフェースは、グラグラ動くハーケンに命を託しけっこうハラハラしたな。

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2時間ほどで夫婦岩のてっぺんに立つ。
ここから見る芦別岳の姿が一番凛々しいね。

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天気よく、中岳やキリギシ山もすぐそこ。

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崕山はかつて、三笠と富良野を通す道路建設の話があり、さらに山を切り崩して石灰を採取するという話があったのだが、調査の結果、石灰の純度が良くないという事で話は立ち消えとなった。
林道からのアプローチが簡単になった崕山に最初に目を付けたのはC1峰大壁をはじめとする岩壁群を登ってきたクライマーたちだった。
その壁の存在は古くから知られていたのだが、アプローチが悪く、唯一の接近方法が残雪を利用して芦別岳北尾根からのアプローチであったのだ。
林道の開通で手軽になったアプローチに乗じて槙柏を盗掘にやって来る園芸業者たちも押し寄せた。
岩壁にロープを張り巡らし、槙柏をことごとく引っぺがし、さらにはこの山の固有種であったキバナアツモリソウ、ウスユキソウ、キリギシソウ、トチナイソウなどがアッという間に姿を消してしまった。
事態を重視した地元有志の働きかけにより、林道を閉鎖して山の立ち入りを禁止した。
現在は年に1~2度、観察会と称して募集登山会でのみ立ち入る事が許されている。
もちろん、クライマーたちも例外はなく誰も近づく者はいない…。

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下りは落石雨あられの中央ルンゼをロープで下る。
秋の一日を楽しんだ。

愛別岳

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先の台風10号の爪痕は主要幹線道路をズタズタにしてくれたが、北大雪、東大雪、北日高の各登山口への道路も寸断された。はるみ知事は被害総額2,000億円の激甚災害と発表したが、ノマドが予定していた多くのガイド山行が中止に追い込まれたの分までは含まれていない…。

そんな中、しばらく通行止めだった愛山渓への道路が9/16に開通した。
だからというわけではなく、9/17~18の黒岳~愛別岳~愛山渓は当初から満員、しかも予定通りのラッキー催行!何事もなかったように行って来ました。

初日の黒岳への登りは時折パラつくが、頂上に着いた頃にはなんとか視界も得られた。
黒岳石室に着く頃には日差しも出てきて外で食事ができてハッピーでした。
今夜のメニューは鳥汁と枝豆ごはん。きれいに売り切れたようで、まずくはなかったしょ…

早々に小屋に引っ込んだお客さんを後目にスタッフ3人はBAR黒岳へ繰り出し、小屋番や他の客とも交流を深める。飲み終えて小屋に戻る頃、土砂降り…あぁ

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翌朝はなんと快晴!〓
気温もプラス1℃とぐっと冷え込む。
「良かった、サイコー」を連発しながら、まずは北海道第2位の高峰「北鎮岳」に登頂!
展望は良いのだが、遠くの山が見えない。どうやら晴れているのはここらへんだけのようだ。

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愛別岳は縦走路から外れているので、わざわざ寄り道しなくてはならないのだが、今日の参加者たちはコレが目的なので外せない。崖のような所を降りて細い吊り尾根を歩き、所々岩場をよじ登っていくと意外に平な頂上に立つ。

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小学生の女の子2人を連れた若いお母さんとすれ違う。
ひょいひょいとカモシカの足取りで登って行きました。
再び縦走路に戻った我々はデポしたザックを担いで永山岳を目指す。

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急に紅葉しだした沼の平を見下ろしながら滑りやすい石ゴロに苦労しながら愛山渓温泉に下る。
ずっと閉鎖でお客さんが途絶えていたからだろう、おばちゃんはすごく嬉しそうっだ。
温泉からあがると全員によく冷えたコーヒーゼリーを振舞ってくれたのでした。
愛山渓イエ~イ!


日高ミセバヤ

この時期に襟裳岬やアポイ岳周辺に咲く固有種ヒダカミセバヤを見に行って来た。
先の台風10号被害で、ここ日高路もあちこち崩れていましたが、とりあえず黄金道路は開通している。

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まずは襟裳岬へ
久々の快晴で太平洋がド~ン!
岬のレストハウスのラーメン屋がうまい!と聞いて電話で確認すると火事で燃えてやってないという。
本店が広尾側の庶野でやっているというので足を伸ばす。

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岩のり塩ラーメン、うまかった!
海苔になんか書いてあったけど、読む前に食べてしまった。

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けっこう波高かったけど、おじさん腰まで入って昆布を採ってました。

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お目当てのヒダカミセバヤ
以前は襟裳岬の崖下で見たんだけど、やたらに柵があって乗り越えられず結局、国道沿いの岩場で発見。

その日はアポイ山麓キャンプ場のバンガローに宿泊。
翌日はこの時期にしては暑すぎるアポイ岳へ

歩きだしてすぐに今は廃道となった冬島新道の分岐がある。
20年ほど前に作られた道だが時間が余分に掛かる上に、これといった見どころもなく、すぐに見向きもされなくなった。
だいたい、役所の人が山をイジクルとこんなもんだ。
まったくもって税金の無駄遣い!

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7合目お花畑付近にはやたらにロープ。
「この付近は皆様の協力で植生が回復しました」と・・・
誰だ、やたらと花畑の中に踏み込んでいく奴。

ロープや柵の多い山を歩いていると登山者全体に花泥棒の疑いをかけられているようで
嫌な気分にさせられる。

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スイスアルプスのハイキング道にロープなどはいっさいなし。
こちらの方が絶対いいでしょ。
登山者のモラルなのか、国民性なのか日本の山にはロープや柵がやたらに多いな。

30年ほど前、幌満コースには多数のヒダカソウが見られたのだが、室蘭の主婦が大量に盗掘したため、現在は
まったくゼロ!なぜ、足がついたかというと現場に花を盗っている姿を映したビデオカメラを仲間が置き忘れていくというドジから発覚したのだ。当時は埋め戻せば良いという寛容すぎる沙汰で事件は終止符をうったのだが、花たちが再び根付く事はなかった。
その後、幌満お花畑にはNTTが無人監視カメラを設置するという悲惨な結末となった。
昭和の時代、山のごみは埋めて来る、ちょっとくらいなら押し花にするのもアリな時代だったな。

となるとロープもやむなしか…。
あ~、情けない〓

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モンブラン&マッターホルン登頂

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恒例となったアルプス最高峰のモンブラン(4810m)とマッターホルン(4478m)の登頂ツアーに行って来ました。
まずは登山基地となるフランスのシャモニーへ。
ところがお客さんの荷物がロストバゲージ…
とりあえず、翌日は有り合わせ装備でラックブランのハイキング。その日は荷物届かず…
翌日は朝から雨…沈殿してたら私の携帯に「荷物は昼頃届けますよ」の連絡あり。

3日め、ゴンドラで一気に標高3800mのミディ展望台まで上がり、そこから氷河の上に下り立ち高所順応トレーニング。

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いったんシャモニーの宿に降りて、日本食の夕食。今夜は豚シャブ。
今回もシャモニー在住の神田夫婦が経営するシャレーに泊まり、リラックスできました。

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モンブラン登山の初日は岩稜を登り標高3800mの崖淵に立つグーテ小屋に泊まる。
深夜2時に起きて、パンとコーヒーの朝食を済ませると真っ暗闇の中、ヘッドランプの明かりを頼りに
ガイドとロープを結び合って頂上を目指す。

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夜明けは6時くらい。辺りが真っ赤に染まり、雪原の彼方に目指すモンブランの頂上が見えるが
まだまだ遠い。途中の避難小屋で行動食を口に流し込み、再スタート。
細い雪稜を登り詰めると広い頂上に出る。
全員そろって登頂!

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その日のうちにシャモニーまで下山。
毎晩、乾杯なのだが、もちろん今夜も多めに乾杯。

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次なるターゲットはアルプスの象徴マッターホルンへ。
ところが移動日となるこの日は雨、山の上は50㎝以上の積雪・・・
スイスのツエルマットに着いた夜、雪で覆われたマッターホルンが姿を現し、「こりゃ、ダメだ…」と沈。

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1日停滞して逆さマッターホルンで有名なリッヘルホルンへクライミングに出かける。
今日は天気がいいから、雪もかなり解けただろう。

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2日続いた晴天のおかげでかなり雪解けが進んだようだが、この日頂上に向かったパーティーは
コンディション悪く、全員敗退したそうな…

翌日夕方、ヘルンリ小屋に上がる。
100名定員の山小屋は満杯。

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早朝4時半、小屋の玄関にはザイルを繋ぎあった50パーティーが
ひしめき合っている。ドアが開くと満を持して一斉スタート。
我さきに取り付き地点を目指す。岩稜ルートとなるマッターホルンは岩の一本道で追い抜きは大変、渋滞に巻き込まれると時間切れの憂き目に会う事もしばし。
ルートコンディションはかなり回復していて、ソルベイ小屋の上、通称「肩」までアイゼン不要で登って行けた。

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アイゼンを履き、雪の斜面を登り詰め、細長い頂上に立つ。
下山も気を抜けない。
登りよりも時間が掛かってしまう。

ヘルンリ小屋に戻ったのは夕方4時。
ここからゴンドラの最終5時を目指して、走って下ったのだが5分遅れで遅刻。
さらにツエルマットの街まで歩いて下山。
人気の山は大変でした・・・。
やっぱり人の少ない北海道の山だべさ。

道新ポケットブック7月号

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北海道新聞の定期購読者に毎月、無料で配られる「道新ポケットブック」
7月号は「トレッキング入門」という事で監修のお手伝いをしました。
北海道新聞は550万道民に対して発行部数110万部とまさに、一家に一紙の新聞。
朝日新聞や読売新聞を断然引き離して、地方紙としては異常な普及率を誇っています。
まっ、そこんとこは、どうでもいいか…。

ポケットブックの中身は「これからトレッキングを初めてみたい方のための手引き書。
登山の準備や基本装備、山のルールとマナーについても書いてあります。
山では大酒飲んで騒がない!大事なマナーです。
吐くまで飲まない!これは私のルールです。
そんな事は書いてありませんが…。

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初心者にオススメの山も簡単ガイドブックで紹介してあります。
なるべく北海道各地の山を紹介させていただきましたが、中には問い合わせ先として掲載されては迷惑と断られた自治体もありました。
まったくの腰抜け自治体ですね。
「何かあった時に責任取れないから載せないで」と・・・。
「行かね~よ、そんな街の山!」と出かかった言葉を飲み込んでの編集作業でした。

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コラム欄ではノマドの常連さんにも言葉をいただきました。

さてさて、登山ベテランのノマドブログ読者の皆様には、「今さらジロウ的はポケットブック」ではありますが、まったくのビギナーには、けっこう心を掴むのが上手は道新ポケットブック。
私も「プランターで野菜作り」や「簡単クッキング」など過去の多くのポケットブックにいろいろと知恵をいただいています。

今号もどこかの誰かの心にヒットして、やがてノマドのお客さんになりますように!
うっひひ・・・

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国際ブラックガイドの宮ちゃんでした。


ヒマラヤ

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韓国の山岳映画「ヒマラヤ」の試写会に行ってきた。
臭い内容だろうとタカをくくって行ったのだが、けっこう面白かった。

韓国登山界のスーパースター オム・ホンギル。
8000m峰完登者である彼とは1996年にマナスルで会っている。

化粧をしてスカートをはいたチベット人の売春婦を2名同行し、ベースキャンプでの破廉恥行為、
はたまた7200mに建設した我々のキャンプ3の無断借用と食糧盗難、そして日本登山界の重鎮小西政継隊の酸素ボンベ盗難疑惑、カトマンズでの狼藉による2年間のネパール入国禁止などなど…

ん~、なんかの間違いだったのか?

映画の内容はオム・ホンギルのヒマラヤでの活躍と挫折。
そしてその途中で知り合う後輩がエベレストで遭難、その遺体回収に向かう感動の実話。

少し前の日本の登山界が山岳会をあげてヒマラヤに挑戦していた頃と被り
日本人には理解しやすい。また、遺体回収にこだわるのは東洋人ならではの考え。

えっ、こんな事書いていいんか?って…
じゃあ,あの7,000mのキャンプの中で、我々のガスボンベと引き換えに転がっていたチゲの缶詰をどう理解する…?

パドルクラブ コラボ余市岳

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恒例となったパドルクラブ共済の余市岳バックカントリー
今年の参加者は13名!

今日の札幌の予想最高気温は23度、ワォ!
例によってキロロルールの入山届・・・ 
リフト券買って、入山届だして、ガイド腕章もらって、お客さんに説明して・・・40分経過

まぁ、おかげさんで今年のキロロは遭難騒ぎ少ないようですが
山頂でシールを張ろうとしたら、別のスキーのシールを持ってきてしまった事に気づいてガク〓
なんとか、お客さんに気づかれないようにバンドとテープで固定!
問題なし

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稜線は暖かな春の風が吹き抜ける

余市の南斜面
ここは、たまにGW頃に全層雪崩が起こるから要注意だ
それでも今年は例年よりも雪庇は小さく、亀裂もない。
が、数日前に新雪が積もって、超ストップスノーだ

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TOP TO BOTMとは言ったものの、雪の悪い大斜面でみなさんを置いてきぼりにする気はせず、
真ん中の危なそうな所で一区切り

2ピッチでストップスノーを滑りきりボトムでランチタイム

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不調のお客さんに付き添って、途中から引き返したパドル店員の謙くんも ここで合流
お約束の集合写真をパチリ

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皆様、お疲れ様でした。
最後はゲレンデ降りて、太ももバンバン!
おまけに日焼け止めを塗り忘れて、顔真っ赤!

それでも、これにて今年のパドルコラボは終了
また、来年もしくよろ~